オーロラ観察・研究のためにホワイトホースへ!浜松工業高校の生徒の皆さんをご案内!

オーロラ観察・研究のためにホワイトホースへ!浜松工業高校の生徒の皆さんをご案内!_d0112928_08585430.jpg
こんにちは!ヤムナスカ・ガイドの安食です。今回、ご案内したのは浜松工業高校の生徒の皆さん!なんと高校生です!
生徒の皆さん、遊びに来たわけではありません。浜松工業高校は文部科学省が指定するスーパーサイエンスハイスクール(SSH)になっており、先進的な理数教育や様々な研究が行わていている学校です。
今回はSSH事業の海外研修としてホワイトホースを訪れてくれました。皆さんが取り組んだのは「オーロラの出現予測」。実際にデータの収集から解析・予測モデルの作成などを行うそうです。
そして幸運にも2日目と4日目の夜にはオーロラの観測を行うことができ、無事に目的であるデータ収集を行うことができました!
この研修をサポートするため、今回は特別なプログラムを組み合わせ、オーロラの観測やホワイトホースでの交流などをご案内しました。

オーロラ観察・研究のためにホワイトホースへ!浜松工業高校の生徒の皆さんをご案内!_d0112928_09011529.jpg
まず行ったのは、オーロラについての知識や鑑賞・撮影方法についてのレクチャー。
オーロラの観察にはちょっとしたテクニックも必要で、これまでヤムナスカの歴代ガイドにより培われ、受け継がれるオーロラ情報を余すことなくお伝えしました。

オーロラ観察・研究のためにホワイトホースへ!浜松工業高校の生徒の皆さんをご案内!_d0112928_09055842.jpg
その後はホワイトホースのビジターセンターにてユーコン準州の地理や歴史、成り立ちについてのご案内です。
ユーコン準州の面積は日本の約1.3倍ありますが、人口はわずか約4万人しかいません。
それだけで人の住んでいるところよりもはるかに大きい自然が広がっているのが想像できますよね。
初飛行機、初海外でホワイトホースに来てくれた生徒の皆さんも日本との違いを感じてくれたのではないでしょうか。

オーロラ観察・研究のためにホワイトホースへ!浜松工業高校の生徒の皆さんをご案内!_d0112928_09112878.jpg
翌日は極北の自然や歴史について実際に体験してもらおうとフィールドワークへ。
まず向かったのは野生動物の保護・調査を行っているユーコン野生動物保護区。
オーロラ観察・研究のためにホワイトホースへ!浜松工業高校の生徒の皆さんをご案内!_d0112928_09124806.jpg
オーロラ観察・研究のためにホワイトホースへ!浜松工業高校の生徒の皆さんをご案内!_d0112928_09143948.jpg
オーロラ観察・研究のためにホワイトホースへ!浜松工業高校の生徒の皆さんをご案内!_d0112928_09165579.jpg
ここでは厳しい極北の寒さの中で生きる動物たちを見学し、その生態などを観察しました。
こちらも日本では見られない動物ばかりでしたね。

午後は少し時間に余裕が出来たので、ホワイトホース近郊の森へとご案内。
オーロラ観察・研究のためにホワイトホースへ!浜松工業高校の生徒の皆さんをご案内!_d0112928_09210617.jpg
極寒の地ならではの針葉樹林など自然の成り立ちを説明しながら歩いていくと、たどり着いたのはユーコン川の流れる渓谷・マイルズキャニオン。
オーロラ観察・研究のためにホワイトホースへ!浜松工業高校の生徒の皆さんをご案内!_d0112928_09210753.jpg
この渓谷の早瀬の白波がまるで白馬のたてがみのようだったことから、ホワイトホースの地名の由来となった場所です。
歴史や自然への理解を通じて、オーロラを観察できる土地への理解も深めてもらえたのではないでしょうか?

オーロラ観察・研究のためにホワイトホースへ!浜松工業高校の生徒の皆さんをご案内!_d0112928_06145011.jpg
3日目はホワイトホースで様々な分野で活躍する日本人が集まり、ユーコンの魅力を日本へ発信するグループ「オーロラ60」の皆様との交流会。
オーロラ60の活動内容、これまで行ってきた素敵な企画や日本企業、学校とのコラボの様子などを共有していただきました。生徒の皆さんは目をキラキラさせてお二人からのお話に聞き入っていました。2時間の時間があっという間に過ぎていきました。
オーロラ観察・研究のためにホワイトホースへ!浜松工業高校の生徒の皆さんをご案内!_d0112928_06185672.jpg
私たちもいつもお世話人っているホワイトホースでのレンタル会社を経営する杉江さんにも、大変貴重なお話を伺うことが出来ました。
オーロラ観察・研究のためにホワイトホースへ!浜松工業高校の生徒の皆さんをご案内!_d0112928_06533393.jpg

本山さんはなんと元ヤムナスカガイド(笑)・いつもの熱いトークで盛り上げてくれましたね。みんなの笑顔が素敵です。

オーロラ観察・研究のためにホワイトホースへ!浜松工業高校の生徒の皆さんをご案内!_d0112928_06215718.jpg
オーロラ60さんとの交流の後に、ユーコン大学へオープンキャンパスへ。皆さんにとって初めてのオープンキャンパスがなんと海外の大学となりました。思い出に残る訪問となりましたね。

オーロラ観察・研究のためにホワイトホースへ!浜松工業高校の生徒の皆さんをご案内!_d0112928_06235506.jpg
地質学の教授から直々に石のコレクションを見せていただきました。これらの石は全てユーコン準州で採集されたものでなかにはとても貴重な宝石(翡翠など)ありました。

オーロラ観察・研究のためにホワイトホースへ!浜松工業高校の生徒の皆さんをご案内!_d0112928_06254380.jpg
商業科、技術科には工場もしっかりとあり、インストラクターや実際の企業から講師を雇い木材加工の実習も行っています。

オーロラ観察・研究のためにホワイトホースへ!浜松工業高校の生徒の皆さんをご案内!_d0112928_06271597.jpg
今回構内を案内してくれたのは広報担当のマイケル氏。丁寧にご説明いただきありがとうございました。もしかしたら将来ユーコン大学で学ぶ時が来るかもしれませんね。大変気に入ってくれたようです。

オーロラ観察・研究のためにホワイトホースへ!浜松工業高校の生徒の皆さんをご案内!_d0112928_06285732.jpg
最終日は日本人協会さんとの交流の前に少し時間が空いたので、町にある歴史博物館へ。2018年に改装された博物館はデザインも美しく、地元の方々200人以上からの作品のガラス細工が屋上から咲き乱れ、それらをオーロラに見立てた「オーロラ館」からツアーがスタートします。なんともユーコンらしいですね。
オーロラ観察・研究のためにホワイトホースへ!浜松工業高校の生徒の皆さんをご案内!_d0112928_06314879.jpg
大きな1回のフロアーは全て先住民族の歴史について語られています。今回は何と博物館のスタッフがボランティアで案内してくれました。なんてラッキーなのでしょう。

オーロラ観察・研究のためにホワイトホースへ!浜松工業高校の生徒の皆さんをご案内!_d0112928_06335250.jpg
次のコーナーはユーコンで見られる野生動物。日本では見ることのできない動物ばかりで驚きの連続ですね。
オーロラ観察・研究のためにホワイトホースへ!浜松工業高校の生徒の皆さんをご案内!_d0112928_06351950.jpg
そしてユーコンはなんといっても「ゴールドラッシュの歴史探訪」は欠かせません。ユーコンと言ったら、、「ゴールドラッシュ」と答えるのが北米では普通となります。
オーロラ観察・研究のためにホワイトホースへ!浜松工業高校の生徒の皆さんをご案内!_d0112928_06372209.jpg
アメリカからカナダを抜けてアラスカまでつながるハイウェイ。当時はALCAN「アルカン」と呼ばれAlaskaとCanadaのそれぞれの頭文字を使ってできた名称で呼ばれてきましたが、今はアラスカハイウェイと呼ぶのが一般的。

オーロラ観察・研究のためにホワイトホースへ!浜松工業高校の生徒の皆さんをご案内!_d0112928_06392834.jpg
2階は地元のアーティストの絵画や先品が並びます。この絵はホワイトホースの名前の由来となったユーコン川の急流を描いたもの。今はゆったりと悠々と流れるユーコン川ですが、ゴールドラッシュの当時は今とは地形や水位も違い、とても荒々しい個所があり白瀬が多く見えたことからそれが白馬に見えるとの事からついたのがホワイトホースです。日本語訳は「白馬」。

オーロラ観察・研究のためにホワイトホースへ!浜松工業高校の生徒の皆さんをご案内!_d0112928_06420788.jpg
そして本日のメインイベントとなった日本人協会の皆様との交流会。今回参加いただいたフミさんは1960年代にカナダへ移住。日本人として極北ホワイトホースの地に住むための知恵や、苦労、またその喜びなど幅広い範囲でお話を伺えましたね。
オーロラ観察・研究のためにホワイトホースへ!浜松工業高校の生徒の皆さんをご案内!_d0112928_06453583.jpg
浜松工業高校の皆様、この度はユーコンへお越しいただきまことにありがとうございました。私自身、皆様からいろいろと学ぶことが出来ました。高校生の持つ感性や、明るく輝いた心に触れることが出来たのは私たちが緯度にとって大変貴重な体験となりました。
いつか皆さんとカナダで再会できることを心から願っています。

ヤムナスカ・ガイド 篠崎洋昭(しのざきひろあき)
ガイドプロフィールはこちらから

ヤムナスカ・ガイド 安食昌義(あじき・まさよし)



by ymtours | 2023-02-19 06:51 | オーロラの旅


<< オーロラ鑑賞の合間に…北国の動... 今野様グループと行くユーコン準... >>