山行の準備を整えよう!カナダのハイキング 雨対策


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ヤムナスカガイド 本山 です。

夏真っ盛りですが、皆様いかがお過ごしですか?カナダも気温が上がりはじめ、夏らしくなってきました。夏にハイキングするとき誰しも晴天の抜けるような青空の下で楽しみたいと思います。しかし、山ではいつも快晴というわけではなく、雨に対しての準備が必要になってきます。

今日は、その雨対策のお話しをさせていただきます。
カナダの山行で雨具の準備に関して!お送りさせていただきます。

皆さんの中でも、雨具は必要なのか?タイプはどんなものがいいのか?雨具の他にあるといいものは?などの疑問があると思います。
今回、ここでお答えします!
またどうして必要なのか?どんなものがいいのか?天気の傾向も踏まえて、ご説明させていただきます。

天気の傾向
まずは、天気の傾向からご説明させていただきます。
バンフの降水量の表を作成してみました。6月・7月・8月・9月のハイキングシーズンをみていただいても、多くないのがわかります。
基本的に言えることは、このエリアは降水量が少ないということです。
バンフ年間の降水量:【472mm】
近年の日本の集中豪雨ですと、たった数日で、これくらいの量が降りますので、その違いが判ります。
また、日本の年間平均降水量は場所によって誤差は大きいですが、約【1500mm〜2000mm】ですので、こちらからも違いを感じていただけると思います。
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その他、天気に関して言えることは、以下になります。
■広範囲を覆う、勢力が強い雨雲が来ることは、日本人の感覚から比べると非常に少ない。
■激しい雨がずっと一日中降っていることは、多くない。天気がコロコロと変わりやすい。
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さっきまで晴れていたのに・・・グレーな怪しい雲が来た。

雨はそんなに降らないし、長続きしないなら、雨具なくてもいいのでは?という声が聞こえてきそうですが、あるといい要素をご説明しておきましょう。

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寒い!
もともと北緯が高い場所ですので、高温の状態が続くことは多くありません。さらに山岳エリアになりますので、標高が高くなり、より寒くなります。

こちらで、私もほとんど経験がないのが、『暖かい中での雨』というものです。
悪天候になると気温は一気に低下し、濡れると、自分は本当に夏のハイキングをしているのかと思うくらい寒いです。

激しい雨が長続きすることは多くないのに、こんなにまで雨具をお勧めするのは山の天気は変わりやすく、どんな時でもしっかりと準備が必要なためです。

カナダのハイキングでも気を付けたいのが、『低体温症』です。
ほとんどの場合、『濡れ』が原因で、冷えていきます。
体のコア体温の低下による体全体の機能低下が出てくるものですが、ひどい場合は、もうろうとして動けない状態になります。

防寒具も装備していきたいのですが、この濡れ対策はしっかりしてカナダの山に入りたいです。

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夏でも高所では急に雪が降ることもある。(写真は9月上旬)
写真からも雲は厚くないのがわかる。天気はコロコロと変わる。


それでは実際にどんな道具がいいのかご紹介させていただきます。

上着
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近年、さまざまなタイプが発売されています。
写真は左から
■GORE-TEXのジャケット(防水透湿素材)
■ソフトシェル ジャケット
■耐摩耗性フリース地のジャケット
■極薄ウィンド・シェルジャケット

それでは、それぞれのタイプの特徴とカナダでの雨天時の利用を説明していきましょう。
前回の《ハイキングでお勧めの靴・ブーツは》と同じように以下のレベルで紹介していきましょう。
※雨対策レベル5段階 (1お勧めじゃない - 5とてもお勧め)

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■GORE-TEX系のジャケット
雨対策お勧めレベル5
雨を『はじく』という機能としては、ベストな選択です。
また『風をシャットアウトする』という点でも、こちらがベストです。

生地の厚さにはいくつかタイプがありますが、ハイキングの場合、薄手で軽量タイプでもいいでしょう。
多湿で雨量が多いエリアである日本メーカーのものは、海外のメーカーに比べて外からの濡れと内側(汗)からの濡れの両方への対策が優れています。

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■ソフトシェル ジャケット
雨対策お勧めレベル 2
雨が非常に弱く短期間のパラパラというも状態であれば、こちらでもしのげるでしょう。

透水性が高く汗をかいても蒸れにくい点が非常に素晴らしいジャケットです。
しかし弱い雨の中でも長時間歩くと水が貫通してきます。
雨具としての使用にはこれだけに頼るのは心細いでしょう。


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■耐摩耗性フリース地のジャケット
雨対策お勧めレベル1
こちらは昨年出た新しいタイプですが、上記のソフトシェルほど耐水性がないため、さらに雨には弱くなります。
伸縮性もあり、着心地もよく乾きも早いのですが、上記のソフトシェルと同様に長時間の雨には適していません。
雨ではない日のハイキングで、ちょっと肌寒いと感じるときは、とてもお勧めなジャケットです。


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■極薄ウィンド・シェルジャケット
雨対策お勧めレベル1
これもここ数年で出てきた生地で、私も大好きで、山で使用する回数が非常に多いです。
一番お気に入りのジャケットです。カナダの山は乾燥しているので、通常のハイキングではとてもお勧めです。
一見、少しの雨ならしのげそうに見えます。私も経験がありますが、弱い雨でも素材が薄いため一気に中まで濡れてきます。
これで雨をしのげたら、どれだけ素晴らしいジャケットかとつくづく感じます。


ズボン
雨対策お勧めレベル 5
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ズボンは、ジャケットと同じようにGORE-TEX系のものが断然お勧めです。

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欲を言うと、横が上の写真のように開くタイプが着脱の際に非常に楽で、お勧めです。

安価なものでも、あるとないとでは大違い
雨具はGORE-TEX系(防水透湿素材)のものは高いし、上着はまだしも、下まで買えない。
という方は、安価なものでも、購入して持参されるといいでしょう。
最近は、1000円ー2000円程度で手に入るものもあります。透湿素材ではない場合がありますが、是非ご検討ください。

寒さをしのげることはもちろんですが、濡れた草木が登山道に飛び出している場合、雨具のズボン履いていないと一気にズボンがグチョグチョになります!
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私も何度も雨の後に、「もう雨は止んだので大丈夫」と歩き出したら、草木に露が付いていて、ズボンがずぶ濡れという経験をしています。
雨具のズボンも是非、持参しましょう。

登山やハイキングに慣れていないと気付きにくいのが、、、
ザックカバー
雨対策お勧めレベル 4
個人的には非常にお勧めで、『5』にしたいくらい私は好きです。簡単なもので代替が出来るという点を踏まえて『4』にしました。
代替え案は下に紹介させていただきます。
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ハイキングでは長時間、雨の中を歩いていると中まで濡れるものです。
これも、日本のメーカーのものが断然お勧めです。
なぜかというと!雨が入ってこないようになっている、また強風でカバーが飛ばないようになっていて、良く考えられているためです。

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ザックの上部にアタッチして、外れないようになっている。

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このようにアタッチメントがあり、風で飛ばない・簡単に外れない作りになっていて非常に機能的
持ち運びは非常にコンパクトになります。


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すべての大きさのザックにぞれぞれザックカバーを買うのは、確かに大変です。


ザックカバー買うのは、ちょっと考えてしまうという方には!
■濡れたくないものは、買い物のビニール袋でもいいので濡れないようにしておく。

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■大きなビニール袋(ゴミの袋など)をザックの中に入れて、すべてはそこにしまう。
(このときポイントは、かなり大き目のビニール袋で、できれば破けにくい厚いものを利用することです。)
これらの方法でも、中身の濡れを回避できます。

せっかく苦労して運んできた防寒具・ニット帽・手袋などを着ようと思って、ザックを開けたら、物が「びちょびちょ」というのは、致命的になりかねません。

雨対策お勧めレベル 3
山では『傘』なんて危ない!?
確かにそれはあります。
危ないのは、主に以下が理由でしょう。
片手がふさがってしまい、危険度が増す。狭い場所では歩きづらい。視界が制限されてしまい危険度が増す。ほかの登山者へ邪魔になる、などなど。

また荷物が単純に増えるので、持って行かない人も多いかと思います。

利用においては個人差もあると思いますが、カナダのハイキングでは、場所によっては利用して、かなり重宝します。
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  危険が少ない場所では重宝する。

カナダのハイキングでは、しっかりと整備された、幅の広い登山道を歩く場合があります。以下の条件が揃うような場所では、傘の利用もお勧めです。
■視界がいい
■両手を使うような必要がない
■幅が広い登山道
■滑落などの危険が少ない

傘の利点
■すぐに取り出せて、脱いだり・着たりする必要がない!
■気温が高い時は、雨具のように服を一枚着ないため熱くならない。
これでしょう!

スパッツ
雨対策お勧めレベル 3
日帰りのハイキングでは、必須というほどのものではありません。
逆にバックパッキングや、山小屋泊など宿泊が伴う場合は、ズボンの濡れや汚れを回避でき、持参すると役立ちます。
私は、かなりしっかりした重いものしか持っていなく、出動頻度は高くありません。ほとんどの場合、雨具のズボンでしのげるためです。
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こちらは以下の点を踏まえて、お好みで持参される形でいいと思います。

スパッツの利点
■ズボンがドロドロにならない!濡れない!
■履いていると暖かい。

雨の対策は、濡れに対する対策であり、濡れないことは防寒につながってきます。ここをしっかり対策したいです。情報がお役に立てば幸いです。
カナダの天気事情や、雨の具合、ご理解いただけたでしょうか?
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海外旅行では特に、山での寒い思いや、ずぶ濡れの経験は避けたいですね。
しっかし準備して、できるだけ心配事は排除しましょう!
そしておもいっきりカナダの山を楽しみましょう!

ヤムナスカガイド 本山


by ymtours | 2020-08-09 07:07 | 山旅の豆知識や魅力


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