ヤムナスカガイド 本山です。
本日は、実際のところカナダでハイキングするのに、どんな靴がいいの?というお話です。 ・ハイキングや登山の経験が無く、よくわからない。 ・何種類か靴やブーツを持っているがどれを持って行こうか迷っている。 ・旅行を期に新しいものを買おうと考えているが、どんなものがいいのかわからない。 などなど、疑問が解消できればと思いブログアップさせていただきました。 結論から言いますと、『自分の足にあった靴を選ぶこと』と『安全性』が高いものが理想です。 その他にも、軽さ、硬さ、値段、機能性、など考慮することがあると思います。 日本からカナダにお越しになる場合、荷物の量 も気になるところでしょう。 『自分の足にあった靴を選ぶ』については、日本の登山ショップでは時間をかけて試し履きをして、店員さんからアドバイスを聞くことをお勧めします。人それぞれ足の形や歩き方の癖など様々。私も完璧に自分の足にあった靴に出会うまでは、数年かかりましたよ(笑) さて、今回のブログでは『安全性』にフォーカスしていきたいと思います。 『安全性』といっても様々な要素がありますが、今回は特に関連性が高くなる以下の項目を実際の靴やブールを紹介しながら説明させていただこうと思います。 「快適さ」 ■靴擦れなどできない自分の足にあったもの。 ■軽さ・硬さが自分の行うハイキングトレイルのレベルにあったもの。 これはご自身のハイキング経験にも左右されてきます。 「機能性」 ■しっかりと足をサポート ■防水性(濡れて、足が寒くならない) ■使い込んで、ソール(裏)がツルツル 以下にそれぞれのタイプの特徴とお勧めをレベル表記をしてご紹介させていただきます。 ※レベル5段階 (1お勧めじゃない - 5とてもお勧め) ●普通のスニーカー お勧めレベル1 確かに履きやすく、やわらかく、通気性も高く、非常に快適です。(私の履きこんだ靴の写真で恐縮です 汗・・・) カナディアンロッキーで利用するなら:観光地など、平地で距離の短い場所での利用がいいでしょう。 しかし、ハイキングではお勧めできません。 しっかりと整備された急斜面が少ないハイキングは、可能か不可能かで言うと可能ではありますが、お勧め度が高くありません。 理由は、、、、、 ・足のサポートがよくない 急斜面では、靴の硬さがその生地やソールの素材から高いとは言えず、足が安定せず、余計な力を使い疲れやすい原因になります。 足をくじいたり、捻ったりの原因になります。 ・防水性が非常に低い ちょっとぬかるみがあったり、小雨がが降ったり、濡れた草木がある場所を歩いただけで、一気に浸水してきます。 これにより、靴下が濡れてビチョビチョになり、カナダでは一気に冷えてきます。この防水性は、足のサポートと共に非常に重要な要素になります。 特にこのようにメッシュ地のものは、いとも簡単に浸水してきます。 ※実際、この靴は私のものですが、雨の後にぬかるみがある場所を歩いただけで、浸水してきます・・・ ●トレイルラン・シューズ お勧めレベル3 カナディアンロッキーで利用するなら:標高差が少ないトレイルや、短距離の簡単なトレイルで利用できるでしょう。 一般的なスニーカーに比べるとはるかに防水性があがってきます。 また硬さもスニーカーに比べ硬くなります。しかし、足首のサポートはブーツにくらべて劣ると言えます。 表面がGORE-TEXなだけでも、かなり防水性はあがります。 ※足の甲の部分がメッシュ地でもGORE-TEXであれば、浸水はかなり防げる。 ●アプローチ・シューズ お勧めレベル3 カナディアンロッキーで利用するなら:標高差が少ないトレイルや、短距離の簡単なトレイルで利用できるでしょう。 GORE-TEXのものも多く出回っています。(写真のものは、GORE-TEXではない) 硬さはトレイルラン・シューズよりも上がり靴の中の足へのサポート力があがります。そしてソールに硬さがあることが多いです。 しかし、足首へのサポートはブーツにくらべて劣ると言えます。 足の甲の部分にメッシュ地を使っていないものが多く、防水性が高くなることも特徴です。 登山の経験が多く、歩き慣れている方や、体力のある方だと、この利用も考えられるでしょう。 しかし、足を捻る・くじくなどの足首のサポートが低いため、レベル3です。 ●ハイキング・ブーツ お勧めレベル 5 カナディアンロッキーで利用するなら:ハイキングでは、ほとんどすべてのトレイルで利用でき、理想的なブーツです。 GORE-TEXであればさらにいいです。 尚、GORE-TEXでなく、足の甲の部分がメッシュ地のものは、お勧めレベル 4でしょう。 やはり防水性が低くなるためです。 一番お勧めで、やはりこれでカナダは歩きたい!もちろん、私もこのタイプの使用する機会が一番多いです。 最近では、上の写真のように、アプローチ・シューズと同じスタイルで、足首までカバーされているタイプがあり、こちらもお勧めレベル5です。 同じく、カナディアンロッキーのハイキングに理想的です。 ●登山ブーツ お勧めレベル 4.5 カナディアンロッキーで利用するなら:ハイキングでは、ほとんどすべてのトレイルで利用できます。縦走にも利用できますし、アルパイン・クライミングも可能です。 足のサポート、防水性は申し分ないです。唯一気になる点と言えば、国立公園の整備されたハイキング・トレイルを歩く場合は、硬くて足に疲れを感じるかもしれません。新しい技術で以前に比べると格段に軽く作られている登山ブーツですが、これまでご紹介してきたタイプに比べると、少々重さが気になってきます。 番外編 ●アーバン系スニーカー お勧めレベル 1 カナディアンロッキーで利用するなら:観光地で利用可能です。ハイキング・トレイルではお勧めできません。 浸水もしやすく、速乾性もありません。 ソールのラバーも薄く疲れやすいと言えます。 このように履きこんだものは、さらに滑りやすくなります。 ■ソールがつるつる・・・ これもチェックしておきたい項目です。 ソールが摩耗していると、ぬかるみで一気に滑りやすくなり、筋を伸ばす、足を捻るなどのトラブルの原因です。 ※実際、私も多く経験しています(汗・・・ 写真の左は、ソールが古いブーツ、右が比較的新しいものです。 特に写真のものの、左上側、足のかかと部分の摩耗が激しくと滑りやすいです。 逆に新しいものは、グリップ力に優れ、安全性が高いです。 ■ブーツ VS シューズ 『くるぶしまでサポートがある』 VS『 なし』ということですが、、、、 シューズは、軽くなり快適性が高いですが、購入のポイントになるのは足首のサポート力です。 日頃からハイキング・登山を頻繁に行い、ある程度筋力がある方は、シューズの利用も可能でしょう。 もちろん、これはしっかりと整備された登山道を歩くという条件下でのことです。 また行う予定のハイキングのレベルで、標高差が少なく、距離も短いトレイルの場合は利用可能とかもしれません。 逆に、経験のない方は、やはりブーツがお勧めです。 足のサポート力も高いのが、やはり一番のメリットですし、雨が降っても靴の中が乾いていれば、安全係数も大きくなります。 ハイキング中にシューズに石が入って不快、ハイキングが終わって靴を脱いだら砂だらけなどは、よくあることと言えます。 ■ソールがはがれてしまう。 古くしばらく履いていないで、靴棚で長い間眠っていたブーツで、起こりやすいです。 私もガイド中にお客様でソールが『がばっ』と取れてしまったケースの経験がありますが、「自分の足にあっているから」という理由でこれを持参する方が多いようです。普段から利用しているものを持参いただくのがお勧めです。 尚、ブーツのお手入れのヤムナスカブログもありますので、以下のリンクもチェックしてみてください。 私のお勧めは、やっぱりハイキングブーツですね。 最近は、軽量なものも多く、快適さが格段に上がってきています。それなりの値段は覚悟しなくてはいけませんが、安全で快適なハイキングをしたいのであれば、是非ご検討ください。 足元の心配なく、ご旅行先では山を存分に楽しみましょう。 ヤムナスカガイド 本山
by ymtours
| 2020-07-17 06:39
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