バンフ国立公園でヴィア・フェラータ体験。一味違った登山をカナディアンロッキーで楽しみます。

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 皆さん元気ですか! ヤムナスカ・ガイドの石塚です。今回はいきなり凄い写真での登場となりました。凄い絶景の中、空中に張られたワイヤーを渡る。実はこれ、バンフ国立公園に夏の間にオープンしている『ヴィア・フェラータ』を楽しんでいるところです。

 ヴィア・フェラータ??

 あまり聞きなれない単語ですが、簡単に説明するとクライミングとスクランブリングの中間にあるような山の登攀スタイルでして、ちょっと他では体験できないような登山を楽しむことができるのです。

 ハイキングは経験があるけど、道具を使うクライミングは敷居高く、少し不安.... だけど、一度はカナディアンロッキーの岩山を登ってみたい!

 このように思っている方は多いのではしょうか? ヴィア・フェラータはまさにこの手の方にもってこいのアクティビティーなのです。

 『ヴィア・フェラータ』はイタリア語で「鉄の道」を意味しています。その名が示すように山の岩肌に鉄のワイヤーやハシゴが設置され、ハーネスやカラビナを使ってクライミングのように安全を確保しながら楽しむ登山なのです。

 今回、ヤムナスカの新人ガイド「サオリ」と共に、若いカナダ人女性に混じってヴィア・フェラータを楽しんできました。それでは、体験レポートをご覧ください!

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 ヴィア・フェラータ・ツアーは、専属のガイドと一緒にコースを巡ります。ツアーには登攀に必要な以下の4点ギアセットが含まれています。


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〜〜〜〜〜〜〜〜 ツアーに含まれるギア(用具) 〜〜〜〜〜〜〜

1:ハーネス
2:ヴィア・フェラータ・クリップセット(2本の短いカラビナ付きロープ)
3:ヘルメット
4:ワイヤーを掴む時に使える簡易手袋

 
 よって個人で用意するものは、小さなデイパック、レインギア、サングラス、ブーツ、カメラなどとなりますね。

 
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 今回はヴィア・フェラータのガイド資格を持つ後藤さんが、私たちを案内してくれました。 まずはギアの使い方と歩き方のレクチャーを受けます。 

ヴィア・フェラータが安全に楽しめるのは、この専用のギアの使い方と登山システムに理由があります。

 そのため、ここでしっかりと道具の使いかたと登攀の方法を確認しておくことはとても大切なのです。英語だと理解するのが難しいかもしれませんが、日本人ガイドの説明であれば安心ですね。

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 2本のカラビナ付きロープをワイヤーに接続して歩くのですが、所々でワイヤーからカラビナを外さないと進めない場所があるのですね。なので、ヴィア・フェラータの約束事はたった一つ。

 常に2本のうち1本のカラビナがワイヤーに付いている状態を維持するということです。
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 ワイヤーからカラビナを外す際は、まず1本を外して新しい場所に取り付け、次に2本目を移動させる。常時1本が付いていれば安全は確保されているといことですね。

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 カラビナはロック式タイプで、親指でロックを解除すると開けることができます。

 さあ、準備の話はここへんにして、いよいよヴィア・フェラータ登攀レポートへ進みましょう!
 
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 まずは岩場のステップを一人づつ登って行きます。写真でみると急に見えますが、まだまだ序盤。易しめのスクランブルパートで身体を慣らして行きます。

 
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 岩場では足場や手をかける鉄のパーツが等間隔で埋め込まれているため、ロッククライミングのように手の位置や足場を探すのに苦労することはありません。ですので、クライミング経験がない、まったくの初心者でも心配はいりませんよ。必要なのはそれなりの体力登ること楽しむスピリットなのです!

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 いや、大切なことを忘れていました。初心者でも安心と書きましたが、やはりこの遊びがダメな方もいるようです。

 それは「高所恐怖症」の方です。
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 ご覧のように高度感は半端ないです。しかも、登れば登るほど高度感は増していきます。いくらロープで安全を確保しているとはいえ、高所が苦手な方はキツイでしょうね.... しかし、ほとんどの方にとっては、心地よいスリルと冒険を楽しめる最高のアトラクションだと思いますよ。

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 このワイヤーの綱渡りもヴィア・フェラータの有名なギミックの一つ。ここは崖下まで30m以上はあったでしょうか。かなりの高度感ですが、ワイヤーに繋がっていると安心感が違うものですね。ロープで繋がっていなかったら、絶対にこの写真のような笑顔はできない場所ですよ(笑

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 垂直のハシゴを登って行く場面。

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 クリップを外して次の箇所に接続するのにちょっとコツがいるところですが、こういった場所を乗り越えて行くのもヴィア・フェラータならではの楽しみの一つ。ワイヤーからクリップを外し、再びつける際に絡まらないように、次の装着位置や体の使い方を工夫します。

 高度感もあり、焦って失敗してしまいそうな場面ですが、ガイドが足の置き場所やクリップを付ける位置などを説明してくれるので、その通りにクリップと体を動かしていきましょう。

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ここが上下一本づつのワイヤーをつたる、まさにヴィア・フェラータ版カニの横ばい。
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吊り橋もなかなかの揺れでスリルがあります。
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どうですかこの景色と高度感!

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いよいよ山頂へ向けての最後の登りです!

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山頂到着! 周囲にはロッキー山脈の大パノラマが広がり、眼下にはバンフの街が!
やはり山頂は達成感が違います。

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うーん 絵になりますね。インスタ映え間違いなし!
マウント・ランドルとボウ・バレーの景観は素晴らしいの一言です。
この日は天気も良く、ロッキーの名峰の一つ「マウント・アシニボイン(3618m)」もバッチリ拝むことができました。

山頂を満喫したあとは、もちろん下りがまっています。(笑

山は登ったら下る。下山までが登山の楽しみなのです。
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下りはサクサク....とは行かず、登り以上に高度感のあるセクションも楽しめるのです。
まさに2倍楽しい。(笑

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下山後は一緒に登ったチームメンバーと乾杯!!
下山後のビールが山に登るモチベーションだ!なんてけしからん方はいますか?
私もそんなけしからん人間の一人です。(笑
登頂の後のビール。最高ですよね!

 
 今回、私が参加したツアーは最長の6時間コースであり、イースト・ピークの登頂をします。また、6時間コースのみにランチと下山後のビール(ワイン)、アピタイザーが含まれているのです! 後藤さんもこのコースが一番オススメとのことでした。

 もう一つ人気のコースは5時間コース。ランチ、アピタイザー、ドリンクは含まれませんが、登りがいがあり、達成感のあるコースです。

 
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 今回は、私たちヤムナスカのガイドも所属するカナダ山岳ガイド協会(ACMG)の後藤さんに、新しい遊びであるヴィア・フェラータについていろいろ教えていただきました。彼の完全に対する意識はとても高く、しかもエンターテイナーで本当に楽しい6時間となりました。

 皆さんもカナディアンロッキーで、このちょっと変わった山のアトラクションである「ヴィア・フェラータ」を使って山を登ってみませんか?

 ヤムナスカでは特別にACMG山岳ガイドの後藤さんをギャランティしたツアーのみを販売します。指名できるツアーは一番楽しい6時間コース5時間コースです。 

 お気軽にお問い合わせください!

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by ymtours | 2019-07-03 06:18 | 登頂 / クライミング


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