カナダでは数少ない縦走ルート。世界一美しい山歩き「エスプラナーデ・トラック」の魅力を大特集!

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 皆さん元気ですか! ヤムナスカの石塚です。こちらの写真は夏のツアー中に、エスプラナーデ山脈の尾根上で『Go-Pro』にて撮影したものです。素晴らしい尾根とは思いませんか? 日本や世界で数々の尾根を歩いてきた自称”尾根好き”の私としても、この尾根の素晴らしさには惚れ惚れしてしまいます。そこで今回は私の大好きなエスプラナーデの山旅の紹介をこれでもか!というほどたっぷりとしちゃいます。このエリアは私も思い入れがたくさんあるので、ちょっとブログも長くなってしまいましたが、みなさん覚悟してください(笑)

 日本人にとってはとても馴染みの深い山旅のスタイルである『縦走』。いわゆる尾根歩きの山行スタイルですが、実はカナダで楽しめる場所が非常に少ないということは、あまり知られていません。カナディアンロッキーエリアの山々は総じて鋭く切り立ち、登山道を整備することが難しいというのも理由の一つ。そのため、ロープやクランポン(アイゼン)が必要な、いわゆるアルパイン・クライミングが必要になってしまうのですね。尾根歩きという山の楽しみ方は、ある意味とても日本らしい山の楽しみ方と言えるのかもしれません。

 しかし!もちろんカナダにもあるのです。そうです。それが『エスプラナーデ山脈』です。見てくださいこちらの写真を↓

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 広々とした尾根、氷河を抱いた3000m級の山々、自分たち以外に誰もいない山域... この場所はカナダにある数少ない尾根歩きの縦走路というだけでなく、世界でも最も壮大で贅沢な尾根歩きが楽しめる山域なのです。

 まず先にご案内しておきますと、この山域は個人で入山することができず、ツアーでないと訪れることができません。そして、この山小屋を利用するツアーが『エスプラナーデ・トラック』となります。

 なぜ小屋だけを予約できないの? という声も聞こえてきそうですが、実はツアーだからこそ実現可能な理由があるのです。そこで、今回はこのエスプラナーデの山旅がなぜ凄いのか? つの理由 に分けて力説したいと思います。

 さて、そもそもエスプラナーデ山脈とはどこにあるのでしょうか?

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 エスプラナーデ山脈は★の場所です。カナディアンロッキー観光の拠点となる町『バンフ』から西へ約200kmに位置しています。カナダの大陸横断道路トランスカナダ・ハイウェイ1号線を利用すると約2時間半ほどの距離ですが、車でアスセスできるのは山の麓までとなります。

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 googleの地形図で見てみましょう。これでもか!というぐらい山脈が広がっていますが、ロッキー山脈やコロンビア山脈が連なるこれら山群全体の大きさを考えると、これでもほんの一部にすぎません。

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 エスプラナーデ山脈は南北に連なる広大な山脈であり、通常は3つの小屋を利用しながら3泊で山旅を楽しみます。出発地は北と南どちらからでも歩けますが、何れにしても始めの小屋まではヘリコプターで入山することになります。

 わざわざヘリで?? と思うかもしれませんが、この山域へ入山するための登山道というものは存在しません。

 そのため、この山域で出会う人というのは、必然的に小屋を利用する人だけということになるのです。そうです!広大なエスプラナーデ山脈全体を、小屋の利用者だけで貸し切ることになるのです。こんな贅沢な山行は世界広しといえどもなかなか聞いたことはありませんね。

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 小屋に泊まれるゲストの最大人数は12名です。この写真のような雄大な景色の世界をわずかな人数だけで独占する。これがどれだけ凄いことか分かっていただけるでしょうか。

 理由1:登山道がない山域なので、ヘリで入山。小屋の利用者だけで山脈全体を独占出来る。

ですね。

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 山域全体が貸切りなので、ハイキング出発前に小屋の目の前でのんびりヨガをしていても誰にも迷惑をかけません。(笑)

 また、この山域は入山する人数が非常に限られていることもあり、人に荒らされることのないピュアな自然が保護されています。縦走ルートにはトレイルの整備されていない場所も多くあり、広々とした尾根を好きなように歩くことが可能なんですね。咲き誇る高山植物を踏みながら歩く経験は、他のエリアではなかなか体験することはできません。

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 高山植物の上に寝そべって昼寝。いくらカナダの山域が広大でも、こんな体験はなかなか出来る場所はありません。


 さて、次に行きましょう。山小屋縦走の旅ですので、やはり寝泊まりする小屋がどんな場所か? これはとても気になりますよね。

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 こちらは1泊目で利用することの多いビスタ小屋。湖のそば建つ可愛らしい小屋です。初日にヘリで小屋に着くと、まずは小屋の使い方を確認します。しかし、3つの小屋はすべて同じ設計となっているため、初日に小屋の利用の仕方を覚えたら、以後はこの時間は必要がなくなります。
 
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(左上)ダイニング (右上)暖炉 (左下)寝室 (右下)トイレ

 それでは、小屋の中に入ってみましょう。1階はダイニング、キッチン、乾燥室などがあり、2階がゲストの宿泊部屋となります。小屋の定員は12名、そこにクックとガイド2名が加わり、最大15名のチームで旅を楽しむことになります。寝室は二人部屋が6室あり非常に快適。トイレは外になりますが、とても清潔で衛生的です。写真のトイレは3泊目で利用するサンライズ小屋のものですが、ここから見る日の出は最高なんですよ。朝焼けの時間帯は大人気のトイレになるのです。(笑) ちなみに夜間は小屋の中に簡易トイレ(小のみ)が設置されるのでご安心を。

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 どうですか!これらの食事! これらは山小屋で提供されるメニューの一例です。 日本の山小屋を知っている方なら、フレッシュな野菜や魚があることに驚くことでしょう。朝は小屋で焼いたパンやマフィン、フルーツ、ヨーグルトなども提供されるのです。
 
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 さらにこの小屋滞在にはもう一つの楽しみがあります。それはサウナ! こちらの写真はビスタ小屋ですが、写真右側にある小さな小屋がサウナです。薪ストーブで暖めるサウナで、お湯を使って汗を流します。「私、サウナは面倒なんでけっこうです...」という方もたまにいますが、「騙されたと思って入ってみてください。絶対に気持ち良いですから!」と私はいつも説明します。そして、皆さんこのサウナの大ファンになって帰っていくのですよ。フフフ...

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 もちろん小屋は貸切ですので、ダイニングでヨガをしても、誰にも迷惑をかけることはありませんね。(笑)


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 ロッキー山脈から上る朝日。朝夕に訪れるマジックアワーや、満点の星空の世界に出会えるのも、町から離れた山小屋滞在の魅力ですね。


 理由2:貸切小屋がとにかく快適。食事、サウナ、どれも素晴らしい! 

 これが2つ目となります。

 
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山頂からロッキー山脈を望む。

 尾根縦走のもう一つの楽しみはピークハントではないでしょうか? もちろんエスプラナーデ山脈にも、いくつか縦走の合間に登頂のチャンスがあります。このブログの初めのほうで載せた山域の地図を思い出してみてください。エスプラナーデの東側には広大なロッキー山脈が南北に連なり、山頂からは上の写真のような景色が待っています。写真の左端に白い丘のような場所が見えますが、実はここがかの有名なコロンビア大氷原の西端です。

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コロンビア大氷原と、左端に見えるのがMt.コロンビア(3747m)
 
 天気が良ければご覧のように Mt.コロンビアもくっきりと見ることができます。ロッキーでは Mt. ロブソンに次ぐ2番目の高さを誇る名峰ですが、有名な観光道路であるアイスフィールドパークウェイからは見ることができないのです。
 
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 写真右奥に聳える山は、エスプラナーデ山脈の最高峰 カポーラ・マウンテン(2650m)

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 カポーラは山頂に上る最後の岩場が急なため、天候などのコンディションが整い、なおかつグループの足並みが揃わないとなかなか登頂するチャンスがありません。登れたらラッキーの山なんですね。私たちはボーナス登頂なんて呼んでいます。

 理由3:縦走中にいくつかピークハントのチャンスがあり、壮大なロッキー山脈の連なりと360度のパノラマが期待できる。

 さて、どんどん行きましょう!

 この山域は知る人ぞ知る高山植物の宝庫。お花好きの方々はもちろんですが、そうでない人もここのお花畑を見ると驚くことでしょう。
 
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盛夏に訪れるカラフルなインディアンペイントブラシの大群落。
 
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(左上)クレーシャーリリー (右上)アネモネ (左下)ジェンティアン (右下)モンキーフラワー
 
 残雪期によく見かける黄色いカタクリやアネモネなどの有名な花々はもちろんですが、宝石のように輝くジェンティアン(ヨコヤマリンドウ)や、モンキーフラワー(ミゾホズキの仲間)などの、ロッキーでもあまり見ることのできない珍しい花に出会えるのも魅力。

 
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日向ぼっこを楽しむマーモット。

 もちろん野生動物も忘れてはいけませんね。大型の動物に出会うことは稀ですが、マーモットやジリスなどに出会うのは珍しくはありません。運が良ければ上空を飛ぶイヌワシにと遭遇することもありますよ。


 理由4:高山植物も盛りだくさん。野生動物も多く生息する大自然を満喫。

 です。


 さあ、いよいよ最後の理由であり、最も魅力的な理由を説明しましょう! それは荷物についてです。
 
 山小屋縦走となると、気になるのは荷物の重量。着替えや必要なものを持ち歩くのは大変なので、山小屋縦走には少し懸念があるという方もいることでしょう。しかし、エスプラナーデの旅は違います! 実は初日の入山日にすべての小屋に荷物を送ることができてしまうのです。

 
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エスプラナーデ小屋 荷物の搬送システム図

 もう少し分かりやすく解説しましょう。 あらかじめ二つ目の小屋、三つ目の小屋で必要な着替えやお酒などの嗜好品を、小分けのスタッフサックなどに分けておきましょう。初日にヘリで一つ目のビスタ小屋に入山しますが、この時に二つ目のメドウ小屋、三つ目のサンライズ小屋行きの荷物を共有の大きなダッフルバッグに詰め込み、ヘリで届けてしまうのです。

 また、小屋を出発する時には、いらなくなった荷物をこやのダッフルバッグに残していくことが可能となります。これらの荷物は最終日のヘリでの下山日に、ヘリが1つ目のビスタ小屋、二日目のメドウ小屋から荷物を回収してくれるのです。まさにエスプラナーデ式宅配システム! クロ○コでも佐○急便でもこれはできませんね(笑)

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 小屋に荷物を送ることで、結果的に軽装のデイパックで縦走が可能となります。日帰りハイキングと同じ重量というわけにはいきませんが、多少の重量の追加で済むのです。

理由5:ヘリでの荷物宅配システムがあることで、軽量の荷物で縦走が可能! 
 
 となります。

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 いかがでしたか? エスプラナーデ・トラックがいかに特異で、素晴らしいツアーであることが分かっていただけたでしょうか? 世界一美しい尾根歩きと呼ばれ、ニュージーランドのミルフォード・トラックと比較されるこのツアー。世界中から参加者が申し込む公募ツアーは、年々に人気が高まって予約時期が早まっています。

 評判というのは大概に大げさのこともありますが、ここは違います。日本では決して体験することのできない壮大で雄大な尾根歩きがであることは間違いありません。日本の北アルプスでの山小屋縦走も素晴らしいですが、是非、カナダの山小屋縦走を一度体験してみてください。想像や期待を遥かに超えた山旅が待っていることをお約束します。

 エスプラナーデ・トラックSPECIAL SITEでは、コースDATAなどが確認できます。
 http://www.esplanadetrack.com

 ヤムナスカのツアー紹介ページもきっちり宣伝しておきましょう!
 http://www.ymtours.com/tour-catalog/tour-MESP/index.html
 ★★先行して2019年の料金が発表されました!★★


by ymtours | 2018-11-16 10:49 | 山旅の豆知識や魅力 | Comments(1)
Commented by 坂本 理恵 at 2018-12-05 12:53 x
ご担当者様

突然のご連絡大変失礼致します。Bridgeの坂本と申します。
弊社は旅行系サービスと広告代理事業を行う会社です。(http://www.bridge-world.jp/)

ブログ記事を見てご連絡させて頂きました。
とある旅行系サービスの広告掲載についてご相談させて頂きたいのでご興味ございましたら下記までメール頂けましたら幸いです。
sakamoto_rie@bridge-world.jp


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