ヤムナスカ ガイド 本山 です。 まず、初めに今日は、相当マニアックな話題です。 私は自称無類の北米音楽好きで、特にルーツな音楽は大好物でして、その中でも60年代、70年代のシンガーソングライターは特に好きで、自分が世界の他の自然があるエリアを選ばず北米に移住した理由の一つと言ってもまったく大げさではないくらいのものなのです! かつて日本に住んでいた時、数々の行ったこともない北米の大自然の風景が音楽とマッチングしましたし、実際、今、北米に住んでいてもそうなんです。ドライブなどしていて、この高速ではこのアルバムだよなぁー、とか、冷え込んだ冬の日はこれだよなぁー、とかあるんですね。 実際に北米の音楽は、マウンテン・カルチャーや、60年代のヒッピー文化に代表されるように『自然に帰ろう』というカルチャーを反映していて密接な関係があると私は住んでいても感じます。 今日は、その中でも、 ●カナダ人だねぇーこの人、カナダ人しかこの詩は書けない! ●カナダの自然の風景が浮かんでくる ●そうそう!実際そうだんだよねぇー という、カナダ人の心を捕え、反映した曲をご紹介、というか私の勝手なウンチクを披露させていただこうと思いました。 ・カナダでは切手になっているくらいです。 リンクで確認できる切手に日本でも中高年世代に有名なポール・アンカも切手になっていますが、カナダではジョニ ミッチェルの方が有名かと私は思います。 ・日本の女性シンガーソングライターで有名レベルを例えて言うなら 中島 みゆき クラスでしょう!カナダの中島 みゆき!と私は勝手に言っています。 どんな人かというと、非常に手短にまとめますと ・気難しそうな 芸術家肌 相当気も強そう という感じでしょうか? しかし実際その実力とセンスは、卓越したクリエイティビティが今でも高く評価されている人ですし、ギターのチューニング方法や、使用コードと取ってもなかなかおしゃれです、そしてなんと言っても声が特に若い頃は素晴らしい!今回、紹介しているこのアルバムも1971年ですが、まったく古さを感じさせません。おっとっと、この辺も語り出すと、止まらなくなってしまいますので、この辺で、、、、ちなみに2017年8月現在生きていらっしゃります。先日手術したこともカナダではニュースになっていました。 それでは長い前置きになりましたが、本題に! 今回ご紹介する曲は共にこのアルバムに入っています。是非 お勧めですよ!ぜひアルバムでご購入ください。 アーティスト名:ジョニ ミッチェル ≪Joni Mitchell≫ アルバム名:Blue リリース年:1971年 レコード会社:リプリーズ まずは、『Little Green』という曲の2か所 この歌の背景 Little Green はジョニ ミッチェルには若い頃に離婚した旦那さん(ミッチェルは旦那さんの苗字)との間に女の子がいるのですが、その子を手放してしまうのですね、まだ若かったのでしょう。(30年ぶりに再会しています)ジョニ ミッチェルは60年代後半にLAに移り住み、ミュージシャンとして素晴らしい成功を収めていきます。ちょうどこのアルバムがリリースされた1971年は乗りに乗っていた時期。子供を思う気持ちが、あまりにも環境の違うLAから歌詞にカナダの風景と共に描写されいます。 掘り下げてみましょう。 Just a little green Like the color when the spring is born There'll be crocuses to bring to school tomorrow Just a little green Like the nights when the Northern lights perform There'll be icicles and birthday clothes And sometimes there'll be sorrow Little Green は手放してしまった子供の仮称でしょう。 オレンジの部分の訳は 彼女はまるで春が訪れ(芽吹き)の色のようで、 そこには翌日学校に持って行けるクロッカスも咲いてくることでしょう。 まるでオーロラが夜空に舞うように クロッカス Crocuse これは、カナダ人にとって、『これが咲き始めたら春!』というものです。 日本人の桜に近い感覚で、特に冬が長いカナダでは、これを見ると本当にうれしくなります。 オーロラ Northern Lights 言わずと知れたカナダの冬を代表するもの! オーロラは私が住むホワイトホースなどの高緯度(北緯60度)エリアではよく見えますが、南の方でも活動が活発だと観ることができるものなのです。 このように、私達住む者にとって、これだよ!これ!というものを表現しているのが、にくいところですねぇー。 2つとも、私にとってもそれぞれの季節を象徴するものであります。 特に歌詞の流れからも、カナダに置いてきた Little Green ちゃんは、ジョニ ミッチェル母親としての気持ちと望郷がまじりあったものだったのでしょう。 それをこのカナダをよく表す自然のもので表現しているところに、多くの人が共感、感銘するのかなと強く感じます。 まさに、情景が思い浮かべられる歌です。 もう一つの歌を紹介させてください。長くなってすみません。 同じアルバムから 『River』 歌の背景と大まかな歌詞の内容 ジョニ ミッチェルは、純粋なクリエイター、アーティストで、まったく有名になってスターになりたいと思っていなかった人です。実際インタビューでも、アイドルみたいな人はかわいそうにと心の底から思っていたという堅物!そんな彼女もLAに行きどんどん有名になっていきます。そんな中で、やはりカナダへの望郷がものすごくカナダ人らしく歌詞で表現されています。
実際に、私もカナダ人に交じって、スケートをしたり、ホッケーをしたりすることが結構あります。 出だしの雪が降らないクリスマス、あまりに音楽ビジネスと欲の交じり合った都会のネガティブな側面に本当に疲れていたようで、その真逆の世界のカナダの田舎への望郷が強く出ている歌で、多くのカナダ人が共感できるものがこの歌にはあるということなのだと思います。 実際に10年以上住んでいる私のユーコンを長く離れるとこのような気持ちになることがあります。 彼女は、2005年に 『Songs of a Prairie Girl』(リンクWiki より) というアルバムを出していまして、そのアルバム ジャケットも彼女がスケートをしている写真です。 もちろんこの『River』もこのアルバムに入っています。 なんだか、勝手にこの曲への思い入れを感じてしまいますね。 河、雪、厳冬、そして広大で静かな自然、カナダらしいイメージと強い望郷がとても素晴らしく表現されている歌で、私もいまでもよく聞く歌です。 特に冬のカナダに訪れる際にはもってこいのアルバムです。 オーロラツアーにご参加の際はこのアルバム持参がお勧めです。 ヤムナスカ・ガイド本山 直人 (もとやま なおと) ガイドプロフィールはこちらから
by ymtours
| 2017-08-10 12:32
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