この冬の成果。そして…

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ヤムナスカガイド谷です。

一か月以上のご無沙汰、失礼しました。
さてこの冬の集大成でもあるアルパインクライミングに取り掛かると言ってから
時間が経ってしまいましたが、無事目標にしていた2つのルートと1つの初登攀を完登することができました。
特に自分が愛してやまないカナディアンロッキーに凩(こがらし)という日本語のルートを作ることができたのはとても満足しています。
この冬はアルパインガイドの一次試験から始まり沢山のシニアガイドとのプラクティカムガイド(丁稚奉公)を経験、それから世界で一番過酷なスキー縦走といわれるグレートディバイドトラバース(大陸分水嶺スキー縦走)をヤムナスカの仲間とし、そして自分が一番大好きな山のテッペンにたつアルパインクライミングでも結果を残せたのは本当に幸運であり、たくさんの方々のサポートがあったから出来たなと今しみじみ思います。

では写真とともに振り返らせていただきます。
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一つ目の登りは北米で一番難しい壁の一つと言われるMTケフレン東壁。
赤線が登ったラインです。
これはコロンビア大氷原に行ったことがある人は見ている山です。
サスカチュワンクロッシングの少し手前で見えます。
標高差1300mでヨーロッパアルプスの壁と同じくらいですかね。

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この写真は壁の始まりですね。
駐車場から駐車場まで45時間かかりました。結局座りながら寝たのは1時間。
寒すぎましたね~。
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まだ約10パーティーしか登られていないルートなので、
このルートには人の形跡がほとんどなく、初めて登った人と同じ気持ちで登れました。
僕たちも勿論何も残しませんでした。これはハイキングもクライミングも一緒ですね。
何も残さない、山を登るにあたって一番重要なことです。

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次はMtテンプル北壁。北米のアイガーと呼ばれるこの壁も1370mあります。
まあ一概に比べられませんが、冬の時期に登ったパーティーは2組のみだけなので
しかも2組目は今年の2月に登ったばかり。
難しさは折り紙付きという壁です。
この山はレイクルイーズの街からよく見えますし。
ラーチバレーを歩いた方はその際まで行ってますね。

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難しいセクションをヤムナスカガイドの山田君が素晴らしい登りで突破してくれました。

自分たちが暮らしを営んでいる場所に
世界最高峰の登りがあります。それってすごいことですよね。
しかもロープウェーや登山列車など使わなくてできるんですから。

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最後はストームマウンテン。
この山もキャッスルマウンテンが見える高速道路からよく見えます。
冒頭の写真はこの山の頂上からですね。実はアシニボインも見えてます。山が無限に広がります。

人類の歴史上、誰も行ったことのない場所に行く、誰も触ったことのない岩や氷に触る、
誰も踏んだことのない場所に立つ、何事にも代えられない喜びが得られました。
よく危ないことしてると、難しい山が好き?と思われるのですが、僕の中では全然違うんですね~。

僕にとってクライミングの難度や山の難しさよりも、このような冒険的要素が一番大切なんです。
つまり、そのようなまだ誰も行ったことのない、登ったことのない山が残っている、
このカナディアンロッキーはそれを満たせてくれる世界最高の場所なんですね。
そのロッキーをもっと知りたい、もっと好きになりたいから登っているのかもしれません。

その世界最高の場所で山岳ガイドとして働けること、そしてそのことを皆さんと共に感じれること。
本当に幸せなことです。
なぜ厳しい山を登ってるの?危なくないの?という質問は、すべてこの答えに落ち着くわけです。

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新人の山田君と登り終えて。

これで今回の投稿は終わりです。
7月から2次試験、8月後半には3次試験と続き、ガイドのハイシーズンですのでこのマウンテンガイドへの道の更新が遅れることになると思いますが、その他のヤムナスカガイドの素晴らしい投稿が増えますので
今後ともよろしくお願いします。

この夏、世界最高の場所、カナディアンロッキーで皆さんとお会いできること楽しみにしていますね!!では。

ヤムナスカ・ガイド谷 剛士 (たに たけし)
ガイドプロフィールはこちらから
by ymtours | 2015-06-24 01:21 | 「マウンテンガイド」への道


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