グレートディバイド スキートラバース 大陸分水嶺スキー縦走 その2

グレートディバイド スキートラバース 大陸分水嶺スキー縦走 その2_d0112928_34552100.jpg


ヤムナスカガイド谷です。

さて今回で完結の大陸分水嶺スキー縦走。
この山々に積もった雪が太平洋と大西洋の二つの大海に分かれて流れ落ちてるなんて、
ロッキーって改めて考えるとやはりすごい山脈なんだな、と感じます。

その分水嶺をスキーで巡るこの縦走は、まさに地球(星)を感じる、そんな素晴らしさを
僕に与えてくれました。

では続きをどうぞ。

グレートディバイド スキートラバース 大陸分水嶺スキー縦走 その2_d0112928_3491774.jpg

冒頭の写真と朝一のMtクレマンソー。雲が入って綺麗でした。
溜息しかでないですね。

グレートディバイド スキートラバース 大陸分水嶺スキー縦走 その2_d0112928_3583250.jpg

懸垂下降もあります。荷物が重いんで、バックアップが必要です。
こういうのも醍醐味です。
下に先に降りたトレースと人がいるのがわかりますか?かなりの高さ懸垂してるんですよね

体力、スキー技術、そしてザイル技術、
総合力があって初めてこのスキー縦走は挑戦することができます。

グレートディバイド スキートラバース 大陸分水嶺スキー縦走 その2_d0112928_405935.jpg

パノラマ写真です。ロッキーの最深部。
この生物が生きていけないほどの環境でも、氷河が生み出されては流れていく。
星も生きている、静かに脈動している、そんなことを肌で感じることができました。

グレートディバイド スキートラバース 大陸分水嶺スキー縦走 その2_d0112928_4172528.jpg

Mt キングエドワード。
ようやくコロンビア大氷原に突入です。
この脇には去年に登ったMtアルバータがあります。日本人が初登頂したカナディアンロッキー最難の山です。
グレートディバイド スキートラバース 大陸分水嶺スキー縦走 その2_d0112928_0262022.jpg

Mt コロンビア。この角度から見る機会はもうないでしょうね。
ここに来ようと思うとまた30Kg以上背負って100キロ以上歩くことになりますから。苦笑。
目に焼き付けておく景色ってきっとこういうことなんでしょうかね…
グレートディバイド スキートラバース 大陸分水嶺スキー縦走 その2_d0112928_027373.jpg

最後はコロンビア大氷原の真ん中からパノラマ写真。
カナディアンロッキーの中心で愛を叫ぶ。笑。
えっ誰にですかって?勿論、地球にですよ。

グレートディバイド スキートラバース 大陸分水嶺スキー縦走 その2_d0112928_0325220.jpg

最後8日目は、標高差、登り2100m、下り1500m 46㎞でサスカチェワン氷河の末端へ。
流石に顔がくたびれてますね。笑。

その後はヒッチハイクでわが町キャンモアへ戻ってきました。
一緒に行ったヤムナスカの二人には感謝の気持ちでいっぱいです。
彼らはその後もレイクルイーズへ縦走を続け、今まで最速だった17日間を15日間に短縮し
無事先日キャンモアに帰ってきました。Jesse、Craig、本当におめでとう。

本当に色々なことがあった8日間でしたが、思い出すと楽しかった記憶しかないです。
山って不思議ですよね。
だからまた山に行くのかもしれないですね。


さて世界で最も過酷なスキー縦走と呼ばれるグレイトディバイドトラバース。
いかがだったでしょうか?
大変そう?そんなことはありません。カナダには山小屋に泊まりながら楽しめる
氷河スキーもありますから。一度是非来てくださいね。

さて、この冬はガイド試験のためのトレーニングやアシスタントで自分の登りに集中できなかったので、
そろそろ本業のアルパインクライミングに取り掛かりたいと思います。

今までのとは違い、登りたいから登る。純粋に登る。
これほど意味がなく、そして楽しいことは世の中には存在しないじゃないかなっと僕は思います。
カナディアンロッキーには1000m、2000mを超える垂直の壁が存在します。
暮らしを営みながら、世界最高峰の登りに挑戦できる。最高ですよね。
この一か月集中して頑張ってみますね。

ではまた。

ヤムナスカ・ガイド谷 剛士 (たに たけし)
ガイドプロフィールはこちらから
by ymtours | 2015-04-25 07:47 | 「マウンテンガイド」への道


<< 2015年 ヤムナス・スキルア... グレートディバイド スキートラ... >>