ヤムナスカガイド谷です。 2月に入りカナディアンロッキーも比較的暖かい日が続いています。 節分が過ぎ皆さんいかがお過ごしでしょうか? 最近のアルパインガイドのトレーニングの間に山の中で色々な出会いがあったので少し紹介したいと思います。 少しマニアックな話になりますのでご了承ください。 このニュージーランドアルパインチームは現在、18歳~24歳の12人の若者で形成されており、 ニュージーランド(以下NZ)の山岳団体やマックパック、アイスブレーカーなどの企業がサポートして運営されています。 そして指導者はNZの中のトップクライマー8人がボランティアで指導者となり彼らを一人あたり3年間という期間でNZのMtクック周辺を含め世界中の山に学びに出かけていくという教育プログラムです。 NZは知っての通りエベレスト初登頂者のSirエドモント・ヒラリーを輩出した登山先進国です。 どうしても危険と思われがちで若手が育ちずらいアルパインクライミングというジャンル。 それをNZのたくさんの人たちがサポートし、チームとして海外で素晴らしい登山をするという話を聞きとても刺激を受けました。 去年はパタゴニア、アラスカ、シャモニー、そしてこの冬のカナディアンロッキーに訪れたそうです。 今年はこのあとヨセミテ、バカブーズ(カナダ)の山行が計画されているようですね。 この名だたる山域の中に二個もカナダが選ばれているって本当にすばらしいところに住んでいるんだなと改めて感じます。 北米にも世界最高のクライマースティーブハウスが作った、「アルパインメンター」という同じようなシステムはあるのですが、国の代表という形まで成長できてないとカナダのガイドは言っていました。 さらにカナダでもこのような次世代を育てるしっかりしたシステムを作りたいも言っていましたね。
実は日本でも各登山団体がだしている有望な登山計画に対する補助金制度などがあり、 そして富山にある、独立行政法人登山研究所のように若手育成の施設もあります。 素晴らしいことです。さらにこういうプログラムが日本でも出来れば、若い人たちがもっと羽ばたいていくんじゃないかなと思います。彼らはお金がありませんからね、なかなか海外登山の計画も立てずらいんですよね。自分がそうでしたから(苦笑) このようなプログラムがあればもっと海外登山が身近になり、日本が世界に誇れる人材が育っていくんじゃないかな、なんて思いながら話を聞いていました。 僕は縁があってNZで、MTクックとMTアスパイアリングという山を登っています。 あれだけ凄い山があるのにさらに次世代に海外登山まで経験の機会を与えてくれるなんて 改めて感心しました。 彼らは夏にもカナダに来るようですので僕も負けないよう、楽しく登り続けたいな。 そう感じた今日この頃でした。 では。 ヤムナスカ・ガイド谷 剛士 (たに たけし) ガイドプロフィールはこちらから Mtクック(NZ最高峰)から見たMtタズマン。素晴らしい朝焼けでしたねこの時は。 Mtアスパイアリング(南半球のマッターホルン)の頂上の写真です。やはり20代半ばなので若さを感じます。 7年もたつと老けますね。笑 冒頭の写真はNZの若手クライマーがポーラサーカスというルートを登っている写真。
by ymtours
| 2015-02-07 08:23
| 「マウンテンガイド」への道
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