シーズンイン

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ヤムナスカガイド谷です。

約1か月半後に迫ったアルパインガイドコースのために日夜トレーニングの毎日です。
先週は-28度まで下がり、冬本番でしたが、今週は最高気温1度と過ごしやすくなってます。

実はここバンフ国立公園は、世界一のアイスクライミングのエリアなのです。
皆さんがよくご存じ通り、夏のハイキングがとても素晴らしいのはもちろんのことですが、
冬は、はっきり言って世界中のどの国よりいいです。言い切ります(笑)
僕もネパール、アラスカ、ヨーロッパ、NZ、アメリカに行き、そしてもちろん日本の山で12年仕事をしていましたが、ここより恵まれた場所はほかにないかと思います。
アプローチがわずか15分程度で何百メートルの氷の壁に取り付くことが出来ます。
今回は、そのアイスクライミングもガイドすることが出来るカナダのアルパインガイドの資格について少し話したいと思います。

通常世界中のどの国でもアルパンガイドというのは夏をメインにして働いています。
登頂ガイドをするとなれば一番いいコンディションの夏になるという具合ですね。

そして日本でもそうですが、冬、登頂するガイドというのは、かなり難しくなります。
ほとんどの企画が春以降のガイドになるわけです。そのため、多くのガイドは、冬は
スキーガイドをしています。理由はアイスクライミングのシーズンが短いため、どうしても
夏のガイディングが中心になってしまう現状があるようです。

今年アシニボインで会ったアメリカの国際ガイドも、アメリカでは冬はスキーの仕事をしないと食べていけないと話していました。
また日本でも、定住はせずに、夏は富士山、穂高、劔。冬は白馬、ニセコのようにベストな環境を見つけてガイドされている方が多い現状もあります。
一方、こちらカナディアンロッキーはアイスクライミングで、冬の仕事を確保することができるのです。

場所を変えず、季節を問わず、同じ場所に根っこを下ろして
地元を愛し暮らすことが出来る、それが山岳ガイドという文化を育てていることが一つの理想であると感じています。
シャモニーかツエルマットも、その一つに挙げられるでしょう。
こうして試験を受けることによって、改めてこのバンフ、キャンモアという地域の素晴らしさを感じています。

ガイドになれば一年中仕事があり、その場所を愛し、一生暮らすことが出来る。
それこそが地域社会に貢献でき、山岳文化の発展につながっていく。
これはガイドを志す人間にしてみれば、実に魅力的なことなのです。

なので皆さん、冬のカナディアンロッキーにも是非来てください(笑)
おあとがよろしいようで。

ではまた来週。
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冒頭の写真はバンフの街からよく見える、カスケードマウンテンでのアイスクライミング。
そして下の写真はターミガンサークというハイキングコースに行く途中にあるMt キッドでの
クライミングです。一週間のうち4日もアイスクライミングできるなんてホント世界一の場所です。

ヤムナスカ・ガイド谷 剛士 (たに たけし)
ガイドプロフィールはこちらから


by ymtours | 2014-11-20 09:06 | 「マウンテンガイド」への道


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