ヤムナスカガイド谷です。 さて前回から書いています。MTアルバータの記録。 カナディアンロッキー最難の山、日本人の初登から約90年後、 僕たちは、はたして登れたのでしょうか? はじまりはじまり~。 気合を入れて午前1時半に起きて出発です。 普通は途中でビバークするのが一般的なのですが、僕たちは夜通し行動し続けることによって 軽量化を図る作戦で行きました。テントを持たないというのは登るスピードが上がります。 といっても最悪の場合を考え、寝袋やツェルトは携行しましたが…。 冒頭の写真と共に、このような非常に脆い岩場を登っていきます。 真ん中にいる小さな赤い点が人ですね。スケールの大きさがわかるかと思います。 技術的にとても難しいというわけではないのですが、 全体を通じてですが、全く気を抜くことが出来ない山でした。 とにかく積み木のような岩が沢山あり、苦労しました。 この写真が人梯子(ひとばしご)で3人が肩車をして越えていった核心部です。 当時の装備でここを越えたというのは、正直、想像を絶する苦労があったかと思います。 今の装備ですら、大変だったというのが素直な感想です。 しかもここからまだまだ頂上まで距離があります。 本当に凄い忍耐力、精神力!!そして初志貫徹。 当時のことを思うとに胸が熱くなりました。今も昔も凄い日本人!! ようやく稜線に出てもまだまだ気は抜けません。 厳しいナイフリッジが続きます。 でも景色は最高でしたね。 ついに、頂上です。 当然頂上には当時の日本隊の置いていったピッケルはありません。 今はジャスパーの博物館に保存されています。 (この話はとてもいい話なのでカナダに来て実際ピッケルを見てハイキングすれば、感動間違いなしです!!) ですが、今は誰が持ってあがったのかわかりませんが、日本の番傘が置いてあったのです!! 最後の最後まで日本らしい山、決して僕たちだけで登っているのではなく 当時の先駆者たちが、一緒に登ってくれているようでした。 今回、僕たちは本当に幸運で登りきることが出来ました。 それは間違いなく自分だけの力ではなく、いろいろな人達に支えられて果たすことができたと思っています。 いつも応援していただき本当にありがとうございます。
by ymtours
| 2014-11-06 01:22
| 「マウンテンガイド」への道
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