Mt アルバータ 登頂記 その1

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ヤムナスカガイド谷です。

今回の夏、挑戦した山、第2弾は、カナディアンロッキーにある山で一番難しいと言われている、マウント・アルバータ(3619m)。

さて、このアルバータ山は日本とのつながりがとても深い山なのです。
ロッキー最高峰であるマウント・ロブソン(3954m)が数度の挑戦により、1913年(大正2年)に登られた後、世界の登山家たちの注目が集まった山がこのマウント・アルバータです。
1921年に出版されたクライミングガイドブックに難関の未踏峰として紹介された後も、やはり何度かの挑戦をはねつけていましたが、1925年(大正14年)、日本山岳会設立者であり、アイガー東山陵の初登攀、日本人初の8000m峰(マナスル)遠征隊の隊長、という肩書をもつ槇有恒が6名の遠征隊を編成し、はるばる日本からカナダへ。
そしてジャスパーから40頭の馬で物資を運び、苦闘の末遂に初登頂を成し遂げました。
このカナディアンロッキーに、日本人の足跡を刻んだのです。

さらにその時に、記念に持ち上げたピッケルがのちのちカナダ、アメリカ、そして日本を
つなぐ『伝説のピッケル』になるとは当時の人たちは誰も想像しなかったでしょう。
この話が気になる方は、ぜひカナダにいらして聞いてくださいね(笑)
ということで、カナダの山でこれだけ日本人と関わりがある山は、ほかにはありません。
少し話に触れただけでもよくわかるかと思います。

そんな山の登頂から約90年。日本人として、このMtアルバータに挑戦してきました。

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まず今回の登山で必要な持っていく道具を用意します。
この準備がとても大切です。この時点で登山はもう始まっていますので。
あまり持っていくと重くなり過ぎ登れませんし、持っていかないと安全が担保されません。
これは登山の永遠のテーマですね。大変でもあり楽しくもある瞬間です。

そして日本食も忘れません(笑)

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朝一の川の渡渉から登山は始まります。
はっきり言ってここで帰ろうかと思うくらい冷たかったです。
冬の北鎌の渡渉なんてもんじゃないです。冷たさで危険すらを感じました。

Mtアルバータの場所はコロンビア大氷原の北側で、
道から見えないので、なかなかカナダ人ですら見たことがない山です。
アプローチの難しさも、この山を未だに最難にしているゆえんでしょう。

ただ僕らは船、鉄道や馬は使わず、車で快適にアプローチできます。
この時点で初登の方々よりズルしまくりです(苦笑)
本当に当時の登山家の凄さ、侍魂を感じました。
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アプローチは樹林帯を抜けると道なき道を進むます。
カナダのハイキングガイドの試験で勉強したルートファインディングの能力が
試されるときですね。
バックには氷河もあり、飽きさせません。
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ウーリパスという峠まで着くとようやくMtアルバータが見えます。
雪も少なくコンディションもよさそうです。

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さて一日がかりで小屋に到着しました。
目の前にはMtアルバータがそびえたっています。

2000年に日加合同登山があり、その時登頂75周年ということで
沢山の日本人が登山と式典参加カナダに来られました。
(このMtアルバータ小屋の修復費は日本山岳会がサポートしました)

14座完登者の竹内さんもその登山に参加していたくらいですよ。
その時は状態が悪く登れなかったようですが、今回はどうなる?ですね。

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このように小屋の中には日本とカナダの友好関係を示した記念碑がありました。

こんなにも日本人と関わりが深い山がカナダにあったなんてびっくりですよね。

私たちヤムナスカの人間は仕事で毎日カナディアンロッキーの山を登って皆さんを案内します。
山という文字が付く職業についている以上、自分の山を登り続けること。
それこそがお客様に対する責任であり、また同時に最高のサービスに繋がると
僕は信じているのです。

さて長くなってきたので二回に分けます。
Mtアルバータの登頂記その2はまた来週です。
はたして登れたんでしょうか?ご期待ください。

ヤムナスカ・ガイド谷 剛士 (たに たけし)
ガイドプロフィールはこちらから

by ymtours | 2014-10-31 01:10 | 「マウンテンガイド」への道


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