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カナダではビール3本飲んでも運転できるってホント?

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ヤムナスカガイドの難波です。

2度目の挑戦でアシニボイン(3618m)の登頂に来られた小倉さんを囲んでバーベキューをやりました。
3年前は雪が降り、山頂から300m直下で撤退した経験を持つ小倉さん、今年は70歳を向かえてリベンジです。

バーベキューのお供と言ったらビールですね。
私はバイクで来たので1本(350ML)だけ頂きました。。

えっ飲むの???

確かにお客さんとの食事にバイクでやってきて、
ビールを飲んで帰るなど、、日本ではありえませんね。
私は運転の場合はなるべく飲まないように自制しています。
ただお付き合いで乾杯することも無いとは言えません。

今日は思い付きでカナダでの飲酒運転について書いてみました。

カナダに来るとバーやレストランのパティオでビールやワインを飲んで運転して帰る人を見かけます。
近年の日本では運転前の飲酒は一滴たりともタブーというのが常識なので、少しびっくりしてしまいますよね。

カナダ・アルバータ州における運転時のアルコール許容量のお話をしたいと思います。

私がカナダへ来たころは「カナダでは70kgの体格をしているなら缶ビール3本まで大丈夫だよ」と、友人からよく聞かされたことがあります。しっかりした知識もない私は、「そんなものかな。。」と思った程度でした。私は強い方で無いので、ビール3缶で十分に酔っぱらってしまうからです。

血中アルコール濃度を検索すると、これほど沢山の日本語サイトがあるとは驚きです。日本の飲酒運転を撲滅しようという動きは世界から見ても活発だと感心します。例えば70kgの体重の人がビール(350ml缶)を3本飲むと血中アルコール濃度は0.071%になります。65kgの体重なら0.077%となります。もちろん個人差がありますが、日本人は欧米人に比べてアルコールを分解する能力が低いと言われているので、日本のサイトから数値を計算するのが良いと思いました。

2012年7月以前のカナダ・アルバータ州の道路交通法上で違反となるのは:
血中アルコール濃度=blood alcohol concentration (BAC)は0.08%以上が飲酒運転となります。しかし、2012年9月からBACが0.05%以上に酒気帯び運転の罰則が追加されたとあります。あまりこのことを知っている人は少ないのではないでしょうか。つまり、缶ビール3本ではアウト(=酒気帯び運転)です。70kgの人が缶ビール2本飲むと、0.048%となりますのでギリギリOKです。(あくまでも目安)

上記の情報はAlberta Transportationのサイトから抜粋しています。
http://www.transportation.alberta.ca/impaireddriving.htm

罰則を簡単に要約すると、
BAC0.08以上:免許は前科の判決が出るまで没収され犯罪歴が残り一生残ります。(初回)
BAC0.05以上:3日間の免停と3日間の車預かり。(初回)

ちなみに日本はBAC0.03%以上で罰則、缶ビール1本が限界量というのが常識だそうです。
そもそも最近では、運転前に缶ビール1本も飲まないように自制する方がほとんどですね。

最後に70kgの男性がビール缶2本(700ml)とワインを2杯(500ml)飲むとBACは0.142%となり、体内からアルコールが抜けるまでの時間は10時間12分ということです。(個人差はありますが。。)

当社ではもちろん、商用車を運転するときはゼロトーランス(1滴もダメ)です。さすがに仕事中のドライバーが昼休みにビールを一本飲んでいたら問題ですよね。イタリアを始めヨーロッパでは、仕事中でも昼食によくワインやビールを軽く飲む人がいますが、、バスドライバーさんはさすがにそれはしないと思うのですが、、実際どうなんでしょうか。。(彼らのことですから、ちょっと気になります。)

最近はレンタカーを使ってカナダを旅している方がおられます。
以上の情報が少しでも役に立てばと思い書きました。


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話しは戻って、明日からのアシニボイン登頂の達成をお祈りします。

以上

ヤムナスカ・マウンテン・ツアーズ
難波 寛 (なんば ひろし)


by ymtours | 2017-07-31 06:47 | その他 | Comments(0)

村上様 - プライベートアイスクライミング

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ヤムナスカガイド谷です。

前年もいらしていただいている村上様ご一行を2日間にわたってアイスクライミングご案内。
このグループはメンバーが少しずつ入れ替わったりして、かれこれ2~5年毎年カナダの冬にいらっしゃってます。
今年初めての方もいましたしね。

そんな冬に毎年って!?皆さん知らないだけで冬の方がリピーター率が高いんですよ。
(日本から来られた方も多く見かけるほどです)

なぜなら、歩いて3分でアイスクライミングが出来る場所がある。しかも200mを超える氷瀑。
日本だと本州に住んでると平均して4,5時間以上歩いて30mくらいの氷のぼるしかないんですね。

カルガリー空港到着後、車で約一時間半で、キャンモア・バンフという観光地があり、スキー場あり、他の見どころあり、登らない日も旅行としても楽しめる。
挙げればきりがないですが、5年通ってもまだまだ登りつくせない魅力的なルートが沢山あるのです。
カナディアンロッキーの冬ですよ、皆さん。夏もいいのは当然ですが、冬がこれほどまで素晴らしいことも知っていただきたいです!

では村上さん達を今回案内した場所はゴーストというエリア。
レイクミネワンカの東側に面するこの地域は世界最強アイスクライマーのウィル・ギャッドが最高のエリアだというほどの場所です。

さて村上さん達のアイスクライミングの旅覗いてみましょう?

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ゴーストといえばそう名物のオフロード!!
川を越え山を越え、こんなワイルドなアプローチは世界中探してもここだけでしょう。
道なき道を行き、そしてアイスクライミングをする、まさに北の大自然大国カナダ!!
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そして今日登るのは「ウェザリングハイツ」100mを超す垂直の氷瀑美しいですね。

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グイグイ登ります。

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しっかり登ってトップアウトですね。
とにかくカナダのアイスクライミングは景色がいい!!
他の国に比べて圧倒的な解放感。

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佐藤さん、関口さん、二人とも登り終えてご満悦です。
さて登ったらまた帰るんですが、それもまたアドベンチャーです。

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今回はなかったですが、こんなこともたまにあります。


さて二日目はゴーストの看板ルート、「ソーサラー」(魔術師という意味)へ。

勿論難易度は5級(上級者)のカナディアンロッキーを代表するルートです。雑誌の表紙にもなったりしますね。
日本の方はよくポーラサーカスに行きたがるのですが、雪崩の危険性が非常に高いルートで
雪のコンディションがいい状態にならないと取りつけないことが多いです。
それに比べてこのゴーストエリアは基本的に雪崩が少ない地域なので、天候に左右されず思いっきり登れます。

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冒頭の写真ともに。素晴らしい形です。
そして最後のセクションも真っ直ぐ大迫力です!

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さあ登りましょう。
しかし今回は積雪が稀に見る多さで、アプローチに時間がかかってしまい。

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最後の垂直の部分はまた来年に取っておくことにしました。


アイスクライミングは生き物です。毎年来て同じルートでも、形や難しさが違います。
それはまさに川の流れのように、常に毎年、変化しているのです。

この度は誠に有難うございました。また来年お待ちしてます!!

ヤムナスカ・ガイド谷 剛士 (たに たけし)
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by ymtours | 2017-01-07 02:41 | その他 | Comments(3)

有木様 プライベートアイスクライミング

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ヤムナスカガイド谷です。

新年あけましておめでとうございます。
さてカナディアンロッキーではアイスクライミングのガイドが始まっています。
日本人にはあまりなじみがないですが、カナダは世界で一番のアイスクライミングエリア。
特に暖冬といわれる昨今、アジア、ヨーロッパでは氷の発達が悪くアイスクライミングを楽しめない年が増えてきています。
ですが、ここカナディアンロッキーは問題ありません。11月~5月まで登れちゃいますよ。

さて今回は有木さんご夫婦とアイスクライミングに行っていました。
有木さん達は日本でも沢山の経験があり、ご自身たちだけでも登れるのですが、
自分たちがわからない現地の情報やルール、雪崩のコンディションの読み方なども
私たちガイドから学んでから自分たちで登る予定でいらっしゃいました。

現地ガイドに頼べば、一番いいコンディションのアイスや今後行こうという場所のアドバイスなど得ることが出来ます。

いざ出発!カナダ極寒の蒼の世界へ。

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初日はクートニー国立公園にあるハフナークリークで足慣らし。
日本が暖冬のため有木さん達は今シーズン初登りだったようです。
カナダで登り初め。いいですね~。

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この日は他の国際山岳ガイドの方も来ており、1月に日本にスキーに行くといってました。日本も人気ですね。
僕の方は、今年の雪の状態やアイスのコンディションを聞いて有木さん達にとっても有意義な時間になりました。
ハフナーはアイスクライマーの社交場的場所なので行けば必ず誰かに会い、最新の情報が得られます。

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2日目はカナナスキスのムーンライトというルートで3ピッチ110mです。
天気は最高、この日の最高気温は-2度。

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ガンガン上ってきます。高度感わかります?下のクライマーがちっさい。
60mいっぱいのピッチは他の国では味わえません。
ちなみに冒頭の写真もムーンライトです。登っているのは僕で、お二人にビレイしてもらってますね。最高のロケーション。

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最終日3日目はロッキーにアイスに来たらここでしょっというルート。
ウィーピングウォールです。約200mの氷を僕たちは5ピッチに分けて登りました。
駐車場でアイゼンやハーネスをつけて5分で何百メートルの氷瀑に取りつけます。
こんな場所、世界どこ探してもカナダだけですね。

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カナダのグレード5の氷はいかがですか?

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トップアウトしての一枚。最高です。

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懸垂下降で降りていけば。

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そこはもう駐車場。信じられませんね!

有木さん本当に楽しい三日間をありがとうございました。
また機会がありましたら是非登りいらしてください。
カナディアンロッキーは登りつくせないほどのアイスのルートがありますので。
いつ来ても新しい世界が待っています。


ヤムナスカ・ガイド谷 剛士 (たに たけし)
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by ymtours | 2017-01-04 01:44 | その他 | Comments(0)

森様 ジャスパーハイランド バックパッキング5日間 その2

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谷です。
さて前回に引き続き森さんのジャスパーハイランドお届けしますよ。

このトレイルはヤムナスカ社が推奨するグレート7トレイルに入っていて、
森さんはユーコンの2つを除けば、ロッキーではすべてのトレイル制覇となります。

カナディアンロッキー5大トレイル制覇する、これは体力、気力もそうですが
時間もとても重要要素になります。
働き盛りの世代でもある森さん、こうして毎年色々な壁を乗り越えてカナダに来られている、
積み重ねて一歩ずつ進んできた道がある。本当に、本当にありがとうございます。

自分に置き換えてみれば本当にすごいことですよね。
僕はいつも森さんに感動しています。

それでは、ジャスパーハイランド、その2のはじまりはじまり~。

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3日目はポボクタンバレーからジョナスカットオフキャンプグラウンドまで。
ブラゾウレイクから標高をあげると大きなメドウを歩いていくことができます。

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ヤナギランに癒されながら。
荷物重いのに下ろさなくて大丈夫ですか?
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今まで歩いてきた道のりを振り返る。
地形があまりに大きすぎてどこまでもいけそうな気持になります。
ロッキーに例えるとギボンパスの10倍はある大きさですかね。
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超えて~、超えて~超えて~。
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ジョナスカットオフのキャンプサイトにて。
ロッキーの星降る夜に思いをはせてみてはいかが?
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さて4日目突入です。ヤナギランに囲まれながら快適登っていきます。
荷物もかなり軽くなってきましたね。
今日はこの旅最高のクライマックス、ジョナスショルダーへ登頂です。そしてそのあとに続く
ジョナスパスへの高原地帯の歩けば、ロッキーの無限の広がりを感じることができます。
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ジョナスショルダーにて、サンワプタピークとその下に広がる
無限のメドウ。
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ジョナスパスにて。カリブーの角と共に。
ここは他のトレイルとは違い、真の手つかずの自然があります。
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冒頭の写真と共に。
この景色が約20キロ一度も森林限界に戻ることなくほとんどアップダウンなく続きます。
植村直己さんが自分の冒険を垂直から水平にシフトしましたが、
なにかそれに通ずる感覚に襲われました。山だから垂直なんですが、
水平の登山。その言葉がぴったりくる素晴らしいトレイルです。
ここロッキーでは垂直と水平、それが同時に味わうことができるということです。
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もちろん、疲れれば花畑でゆっくりやすみましょう。
今日のキャンプサイト、初日と同じフォーポイントまでもうすぐです。

あまりにも広大すぎて写真だけじゃ伝わらないと思い、
動画
作ってみました。
動画という文字をクリック。


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最終日も晴れ。サーキット(周回)なので初日と最終日が一緒なんですね。
その分最初のキャンプサイトに荷物を置いていくことが出来、非常に快適です。
この景色とも今日でお別れと思うと、こみあげてくるものがありました。
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ついに到着です。
森さん、本当におめでとうございます!!

カナディアンロッキー5大トレイル見事制覇ですね。


ここまで6年かかりました。
それはそれは長い道のりでした。色々難しいこともありました。
『カナダに来るまでが大変』その言葉の重み、僕もかみしめてました。
でも今、それを超えて、そのいろいろな思いを超えてゴールです。
まさに5つ目最後に相応しいバックパッキングトレイル、ジャスパーハイランド。
正直、これを最初にするにはもったいないほどの圧倒的大きさと自然観。
2度とない人生、2度とない山、それを叶えてくる場所カナディアンロッキー。
森さん、心ふるえる感動をありがとうございました。

そして改めて言わせてもらいます。
本当におめでとうございました!!

ヤムナスカ・ガイド谷 剛士 (たに たけし)
ガイドプロフィールはこちらから

↓上記の山旅記録は以下のツアーで参加いただきました↓
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by ymtours | 2015-08-08 09:26 | その他 | Comments(1)

森様 ジャスパーハイランド バックパッキング5日間 その1

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ヤムナスカガイド谷です。

今年もお帰りなさい。ロッキー9年目の森さん!!
ということは始まりますね。森さんにとって一年に一回のバックパッキングの季節が!!

今回、森さんが歩くジャスパーハイランドはカナディアンロッキーで一番長い
バックパッキングルートの一つ。
場所はコロンビア大氷原、パーカーリッジの道路を挟んで反対側、ナイジェルパスの登山口から始まります。
ハイランドの名に相応しい、トレイルのほとんどが2000mを超える山岳地形!!
そこをテントひとつで歩いていく…真の山の姿がそこにはあります。
行程は5日間で81km。最高到達点2470mのロングトレイルです。
山は垂直の世界が普通ですが、ここカナディアンロッキーは違います。
世界第2位の広大な面積を誇るカナダの『水平の山旅』をとくとご覧あれ!!

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トレイルヘッドにて。
ここから物語が始まります!!緊張と興奮のスタートですね。

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いくつもの橋を超えて、川を超えて。
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歩き始めてすぐ視界が開けて山々が迫ってきます。
カナディアンロッキーは北緯51度にあり、標高2000mはもうすでに森林限界です。
地形的には日本の3000mがカナダの2000mくらいなんですね。
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荷物はまだ重いですからゆっくりゆっくり歩いていきましょう。
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ナイジェルパス。
Mtサスカチュワンをバックに。今回はデジタル一眼を持ってこられた森さん。
この時はどんな風景と思いを切り撮られたんでしょうか?ロッキーは写真好きにはたまらないっすよ。
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パスからフォーポイントキャンプ場まで。
素晴らしい景色の中くだっていきます。

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キャンプサイトでは美味しい食事が待ってます。
自分たちで食事を作って、おいしく頂く、無駄なものは残さない。
これもバックパッキングの楽しみの一つですね。
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二日目の目的地はブラゾウレイク。素晴らしい景色が待っていることでしょう。
約19キロ行程は、メドウといわれる草原地帯をゆっくりと歩いていきます。
標高差はほとんどなく森、川、草原と大きな谷と太古の昔から変わらない景色を旅している。
そんな古の旅人になった気持ちにさせてくれます。

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ムースの角が道標になっていました。
カナダらしいというかワイルドだぜ~。

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疲れたら河原で明日をアイシングです。こんな時間が取れるのも日帰りではなくバックパッキング
だからこそかもしれません。
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さて、今日のキャンプサイト、ブラゾウレイク キャンプ場に到着。
早速湖をバックにお茶をしましょうか?
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湖に反射する夕日と共に。
冒頭の写真と一緒でやはり湖の畔のキャンプサイトは最高です。
朝、夕の湖への景色の映り込みが本当に美しいです。

さて2日目を終わって、明日からがまさにハイランドという標高2000mを超える高山地帯を
旅していきます。目的地はポボクタンバレー。

今回、森さんは二日目にして最高の笑顔。
その思いにこたえてロッキーは明日も微笑んでくれますかね?

次回はいよいよ旅の完結編です。

森様 ジャスパーハイランド バックパッキング5日間 その2


↓上記の山旅記録は以下のツアーで参加いただきました↓
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by ymtours | 2015-08-08 09:25 | その他 | Comments(0)

2014年夏シーズンを終えて【棚川幸子】

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2014年夏シーズン、ヤムナスカでガイドとして日本の皆様をご案内した棚川幸子(たながわゆきこ)です。
この場を借りて、カナダでの初めての夏シーズンを振り返ってみたいと思います。

5月にカナダへ初入国。一年間仕事や勉強など好きなことができるワーキングホリデーのビザで入国しました。まだまだ寒く、「まだカナダは冬なのかな?」と思うくらい。到着直後に降った雪のおかけで、3年ぶりのスキーも楽しめました。

5,6月はカナダでガイドとして働くための資格取得と地理を覚えるための下見などの準備期間でした。この資格取得は個人の資格となるため、$1000ほどの自己負担が必要です。まずはカナダ国立公園内でガイドをするために必須である、Interpretive guide certificate(全4日間の机上とフィールドでの講習、約$550)、First aid certificate (2日間の救急法講習、約$130)を取得。また、ヤムナスカではガイドが大型のVANを運転し、お客様をご案内するため、商用車用の免許(Class4、免許書き換え、健康診断もろもろ合わせて約$400)も必要です。こちらも10数年ぶりに路上試験を受けました(もちろん一発合格!)。 以上の資格・免許がそろって、初めてガイドとして国立公園内でお客様をご案内できます。
※このinterpretive guide の講習はとても意義のあるものでした。クライアントを安全に、かつ楽しくガイドするには?ということを、受講生みんなでディスカッションをしたり、デモンストレーションをしたり、自分の体を使って学びます。更に、カナディアンロッキーの歴史や自然体系の知識なども習得する必要があり、とても濃い内容の講習です。これらの知識および技術を習得した者だけが、interpretive guide の資格を与えられ、国立公園内を案内できるのです。

5月の後半にスタッフトレーニングで、社名でもあるヤムナスカ山へ。スタッフみんなでハイキングをしながら、インタープリテーション(自然解説)の方法、緊急の場合の対処法などを確認しました。その後、6月は先輩ガイドのツアーに同行したり、ジャスパー方面までトレイルや休憩ポイントの下見に出かけていました。OFFの日にはやっと雪がとけて歩けるようになった近場の山に登ったり、ロッククライミングに行ったり、カナダで新調した自転車でサイクリングをしたりと、短いカナダの夏をプライベートでも楽しんでいました。

7月からいよいよ仕事がスタートし、一か月は飛ぶように過ぎて行きました。ハイキングコース上にはまぶしい緑の絨毯の中に初夏のお花が咲き乱れ、背後には険しいカナディアンロッキーの雄姿。これぞカナダ!という景色をお客様と楽しむことができました。今年の7月は例年以上に暑く、雨の少ない月だったようで、お客様にとっては天気にも恵まれ、素晴らしいハイキングをたくさん経験していただけました。一方で乾燥した日が続いたため、山火事が各所で発生し、一時は高速道路も閉鎖されるといった事態に。

8月は少しツアーが落ち着き、長めのお休みを頂くことができたので、個人的にキャンプやテント泊縦走などを楽しむことができました。※OFFの日でも山を歩くことが好きです。
特に印象に残っているのが、カナディアンロッキー最高峰の「マウントロブソン」の麓をテント泊をしながら歩き、「スノーバードパス」という峠までトレッキングを楽しんだ3泊4日の旅です。氷河が大好きな私にとって、目の前に迫る大迫力の氷河とマウントロブソンの雄姿、そしてスノーバードパスからのリーフ大氷原(氷の原っぱ。ここから氷河が流れ出します)は感動の連続でした。
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                         圧巻のロブソン氷河

9月にはユーコン支店へ出張。会社で使うVANを3日間かけて、ユーコン支店のあるホワイトホースまで運転して行きました(走行距離2400km)。町と町の間には何もない、あるのはただただ自然。カナダらしい「Wilderness」を体感するドライブでした。ユーコン支店では赤と黄色が美しい「ツンドラ紅葉」を楽しむハイキングや、ゴールドラッシュの歴史を追いかけるツアー、オーロラ鑑賞など、新たしい経験をたくさんすることができました。人生初のオーロラはやはり記憶に残ります。

9月中旬にロッキーへ戻ってからは、シーズン終わりまでのラストスパート。ユーコンに続いて、ロッキーエリアも黄葉(ロッキーエリアはポプラとカラマツの黄色が見事です)が始まっており、これに合わせてハイキングを楽しみました。キャンプツアーのお客様の荷物持ち(ポーター業務)や、山小屋滞在型ハイキングツアーの料理係(クック)など、いつものハイキングガイド以外の仕事も新鮮でした。

そして気づけば10月。多くの方に助けられ、無事夏のシーズンを終えることができました。一緒に感動を共有して頂いたお客様、ヤムナスカの皆さん、山登りやクライミングを教えてくれた友人、みんなに感謝しています。ありがとうございます。ニュージーランド、スイスのガイド経験を活かすことができ、いい仕事ができればその分また仕事をもらえ、忙しく過ごした夏でした。資格取得の自己負担と旅費・保険などを含めて、初期の出費は辛かったですが、シーズン終わりの収入とでプラスマイナス0になった計算です。趣味の自転車を買ったり、クライミング用品を買ったり、ロードトリップ、山歩きに行ったりとカナディアンロッキーを満喫でき、貯金はできませんでしたが、たくさんの経験と思い出で個人の経験値としてはプラスになった半年でした。
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                 クライミングはこれからもっと上達したい!

今後は、名残惜しいですがカナダを離れ、もう3シーズンを過ごしているニュージーランド南島へ戻ります。
あちらはこれから夏になります、カナダでの経験を活かして、新しく出会うお客様へ山歩きの素晴らしさをお伝えしたいと思っています。

短い間でしたが、ありがとうございました。また、どこかで会えることを願って。

棚川幸子(たながわ ゆきこ)
by ymtours | 2014-10-14 02:36 | その他 | Comments(0)

小倉様 アシニボイン登頂9日間 その2【14.8.21】

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ヤムナスカガイド谷です。

さて小倉さんのアシニボインへの挑戦、その2はいよいよ登頂日です。


今回登るアシニボインという山。

よく北米のマッターホルンなんて言われますが、比べる必要なんてないと僕は考えています。
それくらい見事な山....
登山道はもちろんなく、登山者もほとんどおらず、自分と山、しっかり対話して
登ることの出来る世界でも貴重な山です。
標高3618m。
麓のレイク・マゴックからは標高差1525mの高さで聳え立っています。

今回二人の国際ガイドがハインドハットに滞在していましたが、
マッターホルンより難しいことは間違いないと。
マッターホルンはプロテクションがしっかりしていて持っていくギアがほとんどいらない。
これが一番の理由です。
基本的に確保機一式をもっていかないといけない山。標高だけ山を評価しがちですが、
日本人があまり知らないカナダの山はまさに登山の原点と言えます。


今回は残念ながら登頂できませんでした。
頂上まで200mを残し下山を判断しました。冒頭の写真は最高到達点です。
最高の眺めすぎて登頂したと思った方もいるんではないでしょうか…


ただアシニボインを登りたい。その思いで始まった今回の小倉さんの冒険。
引き返すことを決めた判断、その思いは登山の醍醐味と言えるでしょう。

さて小倉さんのアシニボインのハイライトは?

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暗い中から登り始める。この時間、この風景、アシニボインに挑戦した人しか味わえないものです。
今思い出しただけでも、手に汗握りますね。
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この紫の時間、僕が山で一番好きな時間です。
こちらでは早出することをアルパインスタートいうのですが、
最高のスタート切ってました。ペース、体調ともばっちりです。
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日の出です。太陽のありがたさを感じること、これも山の魅力でしょう。
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この空の下、確実なペースで登る小倉さん。
標高差で言うとこの時点で半分まで来てました。
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核心のレッドバンドを超える。
小倉さんのガッツに心が震えました。
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去年みた、マーベルレイクとアシニボイン東壁。
いまはその夢の場所にいるんですよ、小倉さん。
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冒頭の写真でご紹介したように、頂上まで200mを残し、全員で話し合い、下山を決めました。
理由は雪が多すぎること、気温が低すぎること、風が強すぎることによる時間の経過です。
朝2時半起きで出発し、この時点で昼の12時。
この雪の状態では下山に同じ時間がかかること必至。
なので私たちは下山を選択しました。

私が言うのはおこがましいですが、私は小倉さんに感動しました。

一年前、アシニボインに登りたいと、その強い思い、夢、それは叶えられました。
アシニボインを小倉さんは間違いなく登っていたんです。

頂上にはとどかなかったですが、アシニボインは頂上ではなく、その行程こそが
アシニボインなのですから。

一年間お疲れ様でした。
そして奥様とまた是非カナダへいらしてください。
僕がロックガイドになったらまたカスケード山へあの懸垂下降しに行きましょう!!

今回はヤムナスカを選んでいただき本当にありがとうございました!!

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最後に、究極の一服ですね。
これを味わうために来たのかもしれませんね、小倉さん(笑)


ヤムナスカ・ガイド谷 剛士 (たに たけし)
ガイドプロフィールはこちらから

by ymtours | 2014-09-02 08:41 | その他 | Comments(0)

小倉様 アシニボイン登頂9日間 その1【14.8.21】

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ヤムナスカガイド谷です。

今回は北米を代表する名峰アシニボインに登頂を目指す、
小倉さんの通訳兼アシスタンガイドとして9日間濃厚な時間を過ごしてきました。

小倉さんは、ユーコンのオーロラ、カナダ北極圏、エスプラナーデ縦走、
アシニボインロッジ周辺ハイキングと色々な山旅を経験されてきました。
そして去年、アシニボインを実際にみて、純粋に登りたいと考えるようになり、
一年間トレーニングを積んでカナダに帰ってきてくれました。


さて皆さま、小倉さんのアシニボイン登頂への挑戦をご紹介します。

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キャンモアに着いてから2日間は担当ガイドと岩場で技術の確認作業を行います。
まずはランドルホーンという約150mの高さのルートでマルチピッチクライミングへ。
写真のMt,ランドルの一部を登る素晴らしいルートです。
バンフからよく見える人気の山、スクランブル又はロッククライミングで登ることができます。

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当日は雨でしたが、アシニボインを登るにはこれくらいの方がいいと小倉さん。
登山靴で登るスラブは、ちょっぴり難しいですが、いい動きの小倉さん。準備万端です。
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バンフスプリングスホテルをバックにクライミング。最高のロケーションです。
確認作業というより、一つの良い山行でしたね。
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2日目はバンフの大通りからもよく見えるカスケードマウンテンにある
クライミングルート、マザーズデイ (グレード5.6 8p 335m)に登りに行きました。
約330mの岩壁を途中まで登り、クライミングと懸垂下降の練習を行いました。
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この高度感。下に他のクライマーも見えますね。
クライミングを初めてわずか一年でこのマルチピッチを上達されるなんて脱帽です!
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今回のガイド、国際山岳ガイド、マットピーターとの一枚。
彼はカナダ山岳ガイド協会の理事の一人であり、ガイド認定試験の検定員でもあります。
技術は折り紙付き!!
そしてこのように同じ時間を共有することで、信頼関係がしっかり作られます。
どこかの海外の山のように、凄い勢いでガイドが登って、お客様がついていけないと引き返すことなどはここではありえません。
信頼関係をしっかり構築することが登頂への道だと考えているからなのです。
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懸垂下降もお手の物。小倉さん、この時はまるで童心に戻ったかのように、楽しんでおられました。
この高度感で懸垂下降、なかなかできないです。上からはバンフの町もよく見えました。
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さていよいよ入山です。
去年のハイキングの時に乗ったヘリと同じですが、装備も気持ちも違う。
頑張りましょう!!
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アプローチにて。
アシニボインロッジからハインドハットまで約4時間、難しい岩場の通過もスムーズでした。
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ハインドハット到着です。先週ふった雪が解けずに残っています。
本当に厳しい美しさです。小倉さんはサミットデイ(登頂日)を二日間持っていましたので
明日はMt、ストローム(3022m)を目指すことになりました。
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冒頭の写真と共に最高の天気のもと登っていきます。
まるで登山雑誌の一枚でしたね。
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無事登頂です。
サミットレジスターと共に(このボックスは、カナダの頂上に基本的にあります。)
さてこの日は午後から休息し、明日は朝から登頂を目指します。
晴れて雪が解けるのを祈るのみ!!

長くなってきましたので、この続きは次回にしたい思います。ご期待ください!!では。

ヤムナスカ・ガイド谷 剛士 (たに たけし)
ガイドプロフィールはこちらから

by ymtours | 2014-09-01 01:09 | その他 | Comments(0)

森様 ロックウォール、バックパッキング6日間 その3 【14.8.10】

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ヤムナスカガイド谷です。
いよいよ森さんのロックウォール最終回。

5日目はヌマパスを越えてフローレイクを目指します。

このフローレイクは私が知っている中ではロッキーで一番美しい湖です。
なかなか来れないこそ綺麗なのかもしれませんが、来る価値は間違いなくあります。
ここに1泊2日のバックパッキングのプランを作れたら素敵ですね。
さてそんな話はさておき、ロックウォールグランドフィナーレをとくとご覧あれ!!

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ヌマパスはこのロックウォールのなかで一番高い標高に位置する峠です。
なのでゆっくりゆっくり歩いていきましょう。
振り返れば今まで歩いてきた道が見える。まるで人生のようです。
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ヌマパスにて。
フローレイクが見えた。そしてあとは下っていくのみ。
そしてキャンプサイトは湖の湖畔にあります。
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フローレイクまでのお花畑。盛夏の花、インディアンペイントブラシと。
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テントを張った後は雨が降ってきましたが、その後綺麗な月夜になりました。
美しすぎて夜も寝かせてくれません(笑)
この浮き上がるような夜の幻想、たまりませんね。
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フォローレイクの湖面に写るロックウォール。
この完璧なリフレクション。是非肉眼で見てもらいたいです。
近すぎ!!デカ過ぎ!!で写真にはおさまりません。
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最終日は、この紫の中を颯爽と降りていきます。
このヤナギランのお花畑は数キロにわたって続きます。
山火事とロッキーの自然の関わり、ぜひ堪能してください。
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このお花畑を抜けると笑顔と涙のフィナーレです。
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森さん、本当におめでとうございます。私もとても楽しかったです。
見てくださいこの笑顔!!
想像を超えた感動がここカナディアンロッキーにはあります。
次の行く場所はもう決まってますよね。
登るたびに発見があり、そして次に行きたいところがある。
これもカナディアンロッキーの魅力です。

自分の足で歩き、自分の肩で背負い、だからこそ感じることできる景色。
ヤムナスカは全力でガイド、そしてサポートさせていただきます。

このブログを読んで少しでも興味がある方。
是非皆さん、カナダでテント泊縦走に来てください!!

では森さん、そしてブログを読んできる皆さん。
カナディアンロッキーでお逢いすることを楽しみにしています。では!!





追記

今回の歩行距離は約78キロ、どのキャンプサイトでも豊富な水があり、
体を洗うこと、洗濯(水洗いのみ洗剤は使えません)が出来ます。
また今回森さんが持った共同装備品はコッフェル 2。5日分共同食料と燃料のみです。
なのでご自身の装備品をうまく調整すれば12キロには抑えられます。
ヤムナスカのテント泊縦走は、快適を常に目指しています。

ヤムナスカ・ガイド谷 剛士 (たに たけし)
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by ymtours | 2014-08-26 23:11 | その他 | Comments(2)

森様 ロックウォール、バックパッキング6日間 その2 【14.8.10】

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ヤムナスカガイド 谷です。
さて続編を楽しみにしていた皆さま!!
今日は3日目と4日目をお届けします。さあいよいよ縦走開始ですよ。
まずはライムストーンピークを越え、ロックウォールパスを目指します。


この山を越えていく感覚、まるで古の旅人になったかのような太古のままの景色がここにはあります。

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まず手始めにライムストーンピークの懐を越えていきます。
目の前には大岩壁、このド迫力。まさにロックウォールです!!
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今日の難所、ロックウォールパスを目指します。
荷物はまだまだ重みがありますので、この日はゆっくりゆっくりです。
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ロックウォールパスからのタンブリング氷河。
明日にはそこに行くぞという気持ちで眺めていたんですかね、森さん。
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さて日を改めて4日目です。早いものですね(笑)
今日はタンブリングパスを越え、ヌマクリークのキャンプサイトを目指します。

この日は朝から曇り空でしたがこの先どうなることやら…と思いきや。
ブログ冒頭の写真とともに曇り空でもこの氷河群が楽しませてくれます。
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おや~、晴れ間が出てきましたよ。天気の変わり目が一番空がきれいです。
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そうなると笑顔になるのは当たり前!!
何日も山に入っているからこそ、天気が悪い日でも楽しめるのです。
一日だけだとやっぱり晴れてほしいものですよね。
でも山の色々な表情を見れる、昨日遠くに見た景色を目の前にする。
これこそバックパッキングの醍醐味です。

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そのあとは、もちろん快適テント生活。
キャンプサイトは予約制なので込み合うこともなく本当に静か。
足を沢につけて、ほっと一息…
これはもう五つ星のホテルロックウォール(笑)って命名していいですよね。
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テントに入った後も地図で今日歩いたところの確認…幸せなひと時です。

さてさて次回は5、6日をお届けしてグランドフィナーレを迎えます!!どんな終わりが待っているのか。
こうご期待です。

ヤムナスカ・ガイド谷 剛士 (たに たけし)
ガイドプロフィールはこちらから

by ymtours | 2014-08-20 09:34 | その他 | Comments(2)