世界一美しい尾根歩きエスプラナーデ 09 7/24~7/27

 エスプラナーデ、あまり聞きなれない山域ですが、カナディアンロッキーのすぐ西に位置するセルカーク山脈に属するすばらしいところです。 ハイカーの心を和ませるような気持ちの良い広い尾根(エスプラナーデの意味)がその中心です。 今回の山行はお天気にも恵まれきっと皆様の心に残るものとなったと思います。 それでは簡単な山行記録(文章中写真と記したところは下記の写真を参照)と写真を交えてハイキングの様子をお伝えします。

お客様 5名様。
ガイド2人:深田忠、ケリー
料理人:デブラ

7月24日 キャンモア、バンフを朝出発し隣のブリティッシュコロンビア州へ、ゴールデンという町の近くのヘリコプター発着所より約5分のフライトでエスプラナーデ最南のサンライズ小屋に昼過ぎ到着。さっそくサンドイッチ等を作り半日ハイキングへ出発。 アバランチ(雪崩の意)ピーク登頂(2423m)(写真)。 下山はここだから許されるオフトレイル(道のないところを歩くこと)を楽しみながら緩やかな起伏を昇り降りしました。 17:35サンライズ小屋帰着。

7月25日 サンライズ小屋を9時出発。 天気も上々、午後の予報も申し分なく、いつもより南のエスプラナーデ最南端の広い尾根より侵入。 色鮮やかなイワギキョウなどの高山植物を見ながら緩やかに標高を稼ぎ(写真)、やがてエスプラナーデ最高標高のカポーラ山の取り付きに到着。 その後約40分少し急な登りを経て11:50分カポーラ山登頂(2632m)(写真)。 下山は同じところを取り付きまで。 そして残雪のすぐ横(急斜面)を通過してほっと一息つけるメドウ(草花の多い草原)へ。 ここでは寝っころがったりと長い休息を取りました(写真)。 そしてSさんの赤いバンダナにハチドリが近づいて来ましたね。 またしばらく歩き今度はまさに源流の小さな流れの横で休憩。 皆さんここでも花の写真をたくさん撮っておられました。 そして比較的珍しいヨコヤマリンドウ(写真)も目にすることができました。 メドウ小屋15時半到着。

7月26日 メドウ小屋を8時半出発。 メドウ湖、エレクトリック湖を経てオフトレイルでワカビピーク取り付きへ。 短いですが急な登りをこなしてワカビピーク登頂。(写真) 広い尾根まで降りた後さらに140m下降。 軽い休息後、登り返してベアリングポイント横で昼食。 広い尾根を北の端まで詰め、もう一人のガイド、ケリーと天気の状況などを吟味しビスタピーク登頂を目指す。 悪場を慎重にこなし無事登頂。(写真) その後、急な降り、棚状の岩と湖の変化に富んだ地形を楽しみながらビスタ小屋へ。 15:40分到着。

7月27日 最終日。 午前中ヘリコプター出発までシュリクティング湖上から川を渡り、眺めの良い斜面を遡上。 もちろん道はありませんでしたので、皆さんの登山靴が威力を発揮したところです。(写真) 昼過ぎにエスプラナーデよりヘリコプターで下山。 途中カナディアンロッキーの観光名所を経てバンフ、キャンモアへ帰着。

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7月24日 アバランチ山登頂。 後方はカポーラ山の雄姿。 赤シャツはガイド、ケリー。

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7月25日 エスプラナーデの広い尾根。 右奥はロジャース氷河。

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カポーラ山への登り。 後方はコメディー氷河。

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カポーラ山頂近く。 後方三角錐の山はアイコノクラスト山。 ケリーはこの北斜面をスキー滑降している。 う~ん山女。

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狭いカポーラ山頂上。 座るか寝そべらないと安心感が持てない。 北側はすごい高度感がある。 遠くには3520mのサーサンドフォード山。

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カポーラ山からメドウに降りてほっと一息。 後方青空下の残雪左側を降りてきました。

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ヨコヤマリンドウ。

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メドウ小屋下の冷水プール。 KさんとMさんは泳ぐ気満々でエスプラナーデに来ていた。 ガイドの私は冷たいため足しか付けれなかった。

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7月26日。 ワカビ登頂後、直下の安全なところで昼食。 果てしなく続くブリティッシュコロンビアの山並み。

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ビスタ山頂。 奥様の後姿をねらうSさん。

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ビスタ山からの降り。 悪場を慎重にこなす皆さん。

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7月27日。 午前中シュリクティング湖上の斜面で最後のオフトレイルを楽しむ。

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2段湖とセントゥリー小屋(右のほう小さな赤い点)。 今回の山行では訪れていませんが、帰りのヘリコプターから撮影。


今回の山行で見た高山植物。(日本とは同種ではないですが、そのまま日本名で記しているものがあることをご了承ください))
イワヒゲ、ツガザクラ、ウエスターンアネモネ、カノコソウ、カタクリ、インディアンペイントブラシ、ノーザンローレル、クワガタソウ、イワギキョウ、パートリッジフット、ヨコヤマリンドウ、アルパインロッククレス、スゥイートコルツフット、マウンテンマーシュマリゴールド、チックウィード、キンポウゲ、キンロバイ、マウンテンファイアーウィード


 カナダの雄大な山、そして何より皆様の山を楽しもうという姿勢が今回の山行をより良いものにしてくれました。 3泊4日の短いお付き合いでしたが、安全に楽しく終えられたのは皆様のおかげです。 本当に有難うございました。 またのお越しを心よりお待ち申し上げます。

                 2009年7月28日  ガイド 深田忠
by ymtours | 2009-07-29 07:15 | カナダの山旅


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